2011年11月06日 冒険は土曜の早朝までつづき、食事と仮眠のために休憩を取ったあと、皆が昼にのそのそ起きはじめる。 [長年日記]
§ [DnD][4e] Essentialsについての説明や製品について
『ルールズ・コンペンディウム / Rules Compendium』日本語版の発売が決定してAmazon.co.jpでの予約も始まっていたので、『秒読み開始!』に要点は書かれていて今更だけど、私が触ってみた感想などをまじえてEssentialsの製品を紹介するですぅ。
まず、英語版ではEssentialsというラインで出ているこれらの製品は既存の『プレイヤーズ・ハンドブック(PHB)』、『ダンジョン・マスターズ・ガイド(DMG)』、『モンスター・マニュアル(MM)』の内容に最新のアップデートを適用し、構成などを再編集して出したものなので、既存プレイヤが買い換える必要はない製品ですぅ。
こうなったのには店員に製品知識がない店でも“とりあえず”置ける定番製品が求められていたなど、諸般の事情があったみたいですぅ。
ただ、『墜ちた地の勇者 / Heroes of the Fallen Lands』、『忘れられた国の勇者 / Heroes of the Forgotten Kingdoms』に収録されているクラスのデータは『PHB』のものとは違うオプションなので、既に遊んでいる人はサプリメント感覚で購入できるというのが、ウリでもあり混乱を招いたポイントでもあったのかと思いましたぁ。また、特技も新規特技が相当数収録されているですぅ。
前置きはこの程度にして、次は個別の製品を紹介するですぅ。
プレイヤとDM向け
『スターター・セット / Stater Set』
そろそろ発売されて1年ほど経つ『赤箱』には、ゲームブック形式でキャラクタを作成できる『プレイヤーの書』、シナリオやルールの説明がある『ダンジョン・マスターの書』、ポスターマップ、トークン、パワーやアイテムなどを記録したカード、ダイスなどが入っているですぅ。
RPGとは何か? という段階の人たちや、とにかくプレイしてみたいという人たちには全部セットになっていてお勧めできるものですぅ。ただし、このルールではキャラクタ作成が他のルールブックと違い、ゲームブックを使った対話型なので、データを一覧で見ていろいろやりたい人には向いてないかもしれないですぅ。
『ルールズ・コンペンディウム / Rules Compendium』
この本は『PHB』と『DMG』に掲載されていたゲームのルール部分をひとつにまとめた、いわばデータの“読み方”、“動かし方”を解説したものですぅ。
ルール用語やキーワードが何を意味するか、具体的な処理はどう行なうのかなどがまとめられたもので、プレイヤとDMの両方が持っていて損をしない、テーブルにひとつあると嬉しいものになっているですぅ。
戦闘遭遇の作り方、報酬、地形なども補遺として収録されているですぅ。
これ一冊あればホビージャパンの公式サイトでダウンロードできるシナリオとプレロールド・キャラクタでゲームを回すこともできるですぅ。
その他プレイヤとDM向けとして発売された製品はダイス一式とポーチがついた『Roleplaying Game Dice』があるですぅ。
プレイヤ向け
『墜ちた地の勇者 / Heroes of the Fallen Lands』
こちらは完全にプレイヤ向けの本で、キャラクタを作成するために必要なルールと、クラス、種族、技能、特技、装備といったデータがひと揃い揃ってるですぅ。
この『墜ちた地の勇者 / Heroes of the Fallen Lands』か『忘れられた国の勇者 / Heroes of the Forgotten Kingdoms』と、ホビージャパンのサイトからダウンロードできる『D&D第4版 クイックスタート・ルール』があれば、キャラクタを作成してプレイする最低限の環境は整うですぅ。
収録されているクラスはウィザード(メイジ)、クレリック(ウォープリースト)、ファイター(スレイヤー、ナイト)、ローグ(シーフ)の4クラス5種別で、戦士、盗賊、僧侶、魔法使いというオーソドックスな雰囲気のキャラクタが作成できるようになってますぅ。役割の内訳は、撃破役がスレイヤーとシーフ、指揮役がウォープリースト、制御役がメイジ、防衛役がナイトという構成ですぅ。
ここで面白いのはファイターで、ファイターというクラスの中にスレイヤーとナイトという種別があり、作成時に選択した種別によって得られる特徴が違い、別の役割を果たせるようになっているですぅ。
収録されている種族はエラドリン(魔法が得意なエルフ)、エルフ(敏捷性に長けたエルフ)、ドワーフ、ハーフリング、ヒューマンで、これもまた定番が揃っているですぅ。
『忘れられた国の勇者 / Heroes of the Forgotten Kingdoms』
これは『墜ちた地の勇者 / Heroes of the Fallen Lands』と同じ体裁で、収録されているクラス、種族のデータが違うものですぅ。キャラクタを作ってゲームに参加したい人は、『墜ちた地の勇者 / Heroes of the Fallen Lands』か『忘れられた国の勇者 / Heroes of the Forgotten Kingdoms』のうち、好みのクラス、種族が収録されているどちらかを買えばいいようになってますぅ。
こちらのクラスはウォーロック(ヘクスブレード)、ドルイド(センチネル)、パラディン(キャヴァリアー)、レンジャー(スカウト、ハンター)の4クラス5種別ですぅ。
どれも『墜ちた地の勇者 / Heroes of the Fallen Lands』より掴みづらいと思うので軽く説明をすると、以下のようになるですぅ。
- ヘクスブレード
- 強力なフェイ(妖精)や地獄の存在と契約して武器を授かった魔剣使い。
- センチネル
- 精霊が化身した動物を連れた獣使い。
- キャヴァリアー
- 味方の代わりに攻撃を受け止める聖騎士(馬には乗らない、光る! 回る! 音が出る!)。
- ハンター
- 弓矢や罠を駆使して敵を死地に追い込む狩人。
- スカウト
- 剣や斧の二刀流で手数を武器にする軽戦士。
この中では撃破役がヘクスブレードとスカウト、指揮役がセンチネル、制御役がハンター、防衛役がキャヴァリアーという構成ですぅ。
収録されている種族はティーフリング(悪魔の恩寵をうけた角を持つ者たち)、ドラウ(ダークエルフ)、ドラゴンボーン(二足歩行する竜人)、ハーフエルフ、ハーフオーク、ヒューマンと、これまた少しアクがある構成になってますぅ。
DM向け
以下は未訳製品ばかりだけど、DM向けとして発売されたEssentialsの製品ですぅ。
『Dungeon Master's Kit』
DM向けの箱入りキットで、中には『Dungeon Master's Book』、ルールのサマリがまとまったDMスクリーン(紙は結構ペラい)、パーティやモンスタ用のトークン、2〜4レベル用のシナリオ『Reavers of Harkenwold』(2分冊)とポスターマップが入っているですぅ。
『Dungeon Master's Book』には、ゲームを運営するための手引きや遭遇、シナリオの作り方、罠や特殊な地形のデータ、パーティへの報酬として準備するための魔法のアイテムなどが収録されているですぅ。
『ルールズ・コンペンディウム / Rules Compendium』に収録されていた戦闘のルールやランダム財宝表は『Dungeon Master's Book』にも収録されているですぅ。
『Monster Vault』
これはモンスタのデータ集ですぅ。収録されているモンスタは『MM』から有名どころを選んだ感じで、9割以上が1レベル〜20レベルに集中しているですぅ。
もちろん、ただの再録ではなく『モンスター・マニュアルIII』で行なわれたバランス調整を織り込んだデータになっているので、洗練度合いも申し分ないですぅ。
また、収録されたモンスタ用のトークン、4レベル用のシナリオ『Cairn of the Winter King』とポスターマップも付属しているので、『DMK』の『Reavers of Harkenwold』で使ったキャラクタを持ち越してプレイすることも可能ですぅ。
他にDM用として出た製品は『Dungeon Tiles Master Set: The Dungeon』、『Dungeon Tiles Master Set: The City』、『Dungeon Tiles Master Set: The Wilderness』というダンジョンタイルのセット3種類で、それぞれ、ダンジョン、街、荒野のマップ作成に使えるけど、私は並べたりするのが面倒なので、ホワイトボード用のペンで描いて消せる『GameMastery Flip-Mat』をもっぱら使っているですぅ。