ネコぶんこ


2012年03月26日 彼らの懐疑的な態度を改めさせようという希望を胸に、マイクロソフトの有能なプログラマー、アレックス・セント・ジョンはジョン・カーマックのもとに出向き、ダイレクトX上で動作する「Doom」の開発を持ちかけた。 [長年日記]

§ [DnD][4e][LnL] 『これは君が求めるルールではない(These Are Not the Rules You're Looking For)』

伝説と伝承

マイク・ミアルス

私は君に、特に君が熟練のプレイヤーあるいはDMの場合、私たちは次世代のゲームには君が無視できるものが含まれていると100%約束することができる。実際に、私たちは君にゲームの一部を無視することができると話そうとも思っている。

私はD&Dとミニチュアの塗装の間にある類似性に注目したい。一部の人たちはいくつかの基本色を混ぜ合わせて彼らだけの色を作る。彼らはさまざまな種類の筆を持ち、長い時間を1つのフィギュアのために費やす。こうした人々は工作の知識とそれに手間隙をかけることを誇りとしている熟練者だ。塗料を混ぜ、濃淡を塗り分け、フィギュアに命を吹き込むことのすべてが趣味なのだ。

そして私のような塗装者もいる。私は塗料を混ぜたくない。私はさまざまな濃淡がある既製の色を買って、明るい色をウォッシュした後でドライブラシで影をつけるのがたいへん好みである。私がミニチュアを塗装するのはD&Dをプレイする時テーブルの上に素敵なおもちゃが欲しいからだ。私は傑作を作りたいのではなく、ゲーム用テーブルの向こう側から見て見栄えする程度のミニチュアが欲しいのだ。私は直裁な指示が欲しい。組み立てに最後まで手間取るようなミニチュアだった場合、私は失望して他の事を始めそうだ。

私は似た状況がD&Dにもあると考えている。数名のプレイヤーとDMは自分たちだけで物事を解釈したり彼らのスタイルに合わせてゲームの分解と再構成を行なうだろう。経験、時間、あるいはそうした嗜好が少ない他のプレイヤーは、ゲームへのより直截な手段を求める。

D&Dには熟練したゲーマが必要としない多くの部分があるが、新規参入者、カジュアル・ゲーマ、あるいは時間が足りないDMには重要なものだ。ここでは2つの具体例を挙げよう。

アドベンチャーのデザイン・ガイドライン:経験点の計算、財宝表、遭遇表のように、アドベンチャーの作成と君だけのキャンペーンを構築するのを簡単にするさまざまなものがある。君が熟練のDMなら、そういったものがまったく必要無いかもしれない。

私は君にここだけの話をしよう。第3版でエベロンを使って1年ほどキャンペーンのDMをした時、私は一度もレベルごとの財宝や富のルールを使わなかった。私はかっこいいとか適切だと感じたものを配り、ゲームは素晴らしいものとなった。私は脅威度システムを出発点として使ったが、私のグループに合わせたものに修正していった。

第4版のルールが発表されてから私はそれをよりそのまま使うようになったが、多くの独自な魔法のアイテムを使った。君が10年以上D&Dを使ってきたのなら、君だけのアドベンチャーをデザインするわざがあるだろう。

一方、新しいDM、充分な時間が無い人たち、あるいは構造をしっかりさせたいDMには私たちの役に立つ簡単なルールが存在しなければならない。私はアドベンチャー、遭遇などを、ゲームのために5つか6つの簡単な配置を決めるだけで行なえる手続き型の処理方法を構築したいと強く望んでいる。これらのルールによる機能を熟練したDMが果たしているなら、君はこれを望まなかったり使わないことを選ぶこともできる。

キャラクターの役割:これには異議も多いだろうが、私たちがデザインする上である特定のメカニカルな要素として、役割をD&Dに含めることは無いと考えている。その代わり、私は役割をプレイヤーがどんなキャラクターをプレイしたいか決めることを助ける素晴らしい道具だと考えている。熟練のプレイヤーは彼らが望むようにキャラクターを作成できなければならない、ならないがしかし、その代わりに彼らはパーティに“貢献”できなければならない。

私は役割はプレイヤーが取れる基本戦略についての助言としてより有効活用できるのではないかと見ている。たとえば、クレリックへの助言はクラスの回復能力が優れていることの説明のように。君がクレリックをプレイしていくつかの指標が必要になれば、その助言はいくつかの呪文や能力、そしてゲーム内で使える戦術を示唆するだろう。

D&Dのように開かれたゲームでは、こうした種類の助言は新しいプレイヤーにとってたいへん役立つことがある。より重要なのは、それがプレイヤーにキャラクター同士がどう相互作用するかを示して助けることができる。新しいプレイヤーは“間違う”心配やグループを失望させる心配をする必要が無くなる。

私は役割が必要ないと認めよう。私は作業リストではなく、頭に浮かんだイメージを元にキャラクターを作るのが好きだ。私は役割をRPGが提供する自由や柔軟さに対する拘束衣ではなく、プレイヤーがゲームを学ぶ時の助言にしたい。

役割に基づいたクラスのデザインができている限り、私たちはそのクラスをプレイする方法についての助言を与えるだけでいいと私は思っている。私たちは迅速かつ容易にクラスが冒険者パーティの一員としてどのように役立つか説明できなければならない。メカニクスはそれを助けなければならない。他のクラスよりかなり弱いクラス――ゲームを覆うそれぞれの側面すべてで――は再デザインされなければならない。

君はD&Dの本で次の種類の助言のうちどれが欲しい(1つ選ぶこと)?

  • 私はD&Dの本でプレイヤー向けの助言が欲しい。
  • 私はD&Dの本でDM向けの助言が欲しい。
  • 私はD&Dの本でプレイヤーとDMそれぞれに対する助言が欲しい。
  • 私はD&Dの本でプレイヤーとDMどちらに対する助言も欲しくない。

君が読んだD&Dの本を思い出して欲しい、君はその印刷物から役立つと感じた助言を得たことはあるだろうか(1つ選ぶこと)?

  • はい。私は読んだことのあるD&Dの本ほとんどから充分に役立つ助言を得た。
  • はい。私は読んだことのあるD&Dの本いくつかから充分に役立つ助言を得た。
  • いいえ。私は読んだことのあるD&Dの本から充分に役立つ助言を得たことは無い。