ネコぶんこ


2012年11月12日 知的な、あるいはファッショナブルな意味を持つ物品を使って、単に高価なだけの物品に代替させること。 [長年日記]

§ [DnD][4e][LnL] 『プレイテストの舞台裏(Playtesting in Detail)』

伝説と伝承

マイク・ミアルス

2週間前、最新のプレイテスト用原稿が公開された。私たちがどのようにフィードバックを管理しているか、君たちのフィードバックがゲームの開発で演じている役割を知ってもらうことは有用だと私は考えた。

第一に、このプレイテストに参加している多くのプレイヤーから報告を受け取れていること。これは私たちにとって幸せなことだ。受け取るフィードバックが幅広いRPGプレイヤーとDMを表現していると確信するには、多くの参加者が必要になる。

第二に、プレイテストに参加しているプレイヤーの数は着実に増えている。これは私たちの出す結果が時間によってゆがんでいないことを確実とするもうひとつの重要な証拠である。多くの人たちがプレイテストから去りながらも、残っている人たちがどんどん幸せで前向きになるなら、私たちが学べることはあまりないだろう。それは私たちが幸せな人たちを囲い込んで不満な人たちを追い払っていることを意味するからだ。それが起こっていないことはよいことだ。私たちが何かをだいなしにしてしまって君が激怒しているなら、残ってくれたことに感謝を。

それでは、君たちのフィードバックによって何が舞台裏で起こっているのだろう? 君たちが調査に答えるなら、私には君たちの書いたものを読む機会が生まれるということだ。

まず、私たちは2週間という短期間を次のパックに納める現行の納期にしている。君がソフトウェア開発をしているなら、スクラム開発についてよく知っているかもしれない。私たちはやる気を駆動させるために夏の終わりからそれを使い、今までうまく作業できている。スクラムは私たちのやる気をゲームの特徴――クラス、種族、戦術的戦闘、マルチクラス――へと繰り返し集中させた。

この工程の中で、私は製品の受け手側に立つ。私の立ち位置は基本的に顧客の代弁者だ。それはプレイテストのフィードバックが重大な役割を果たすところだ。君たちのいい分を聞けなければ私は君たちの代弁者たりえない。そして毎回の調査結果をまとめてから、私は調査のデータに目を通してそれぞれのコメントを読むことに数日を費やす。その結果をもとに、私はゲームで重要な要素すべてを3色のひとつに分類することを試みる。

赤の要素は問題点だ。赤になったものは、失望や不満を表明する人が多くいるために変更の必要があるものだ。全体の10%以上が1や2の評価を与えたものはおよそそうなるが、私はそれよりもずっと詳しく観察している。そしてみんながなぜ不満なのかという詳しい点と助言を特定のコメントから拾い上げる。

黄色の要素は想定以下の部分だ。みんなは不満ではないかもしれないが、私たちが幸せだと感じる多くの人を見られなかった部門だ。この場合、多くの人たちは1から5の評価基準でそれに3を与えている。そしてまた、コメントはそこで何があったか探す手がかりになる。この色はおおむね若干の考察対象になるが、それらは私たちがまず赤い問題を解決するまで待たなければならない。また、黄色い評価が想定通りのものもある。興奮よりも効率を狙ったルールやサブシステム、たとえば不意討ちのルールについては、この場所にあってよいものだ。それについてコメントがほとんどなかった黄色いものについても、私たちはそれを放置するかもしれない。

緑の要素は試験に合格したものだ。大多数の人たちがそれを5段階評価のうち4か5で評価した。私たちは緑になったものには干渉しないようにして、もし変更する場合はそれがこれからの調査でどう変化するかを慎重に見守り続ける。

こうして評価を固定したなら、私たちにはいくつかの選択肢がある。もっとも一貫していて修正が容易な赤の要素は、調査のコメントがある一点に向かって曇りないものだ。Glancing Blowがダイス・ロールが10以上から攻撃の結果が10以上と変更になったのは簡単なことで、プレイテスターが一貫して攻撃ボーナスとモンスターのACが意味をなさないとの意見を送ってきたからだ。

そのほかの場合、はっきりしたもののようにはいかない。プレイテストの初期に私たちは多くの人がファイターで退屈していることを把握していたが、単純なクラスが存在することを幸せに感じている人たちもいた。この緊張状態を緩和するためには多くのブレインストーミングと実験が必要になった。私は回復と呪文発動についても同じ状態になっていると考えており、まさにそれらは私たちが多くの時間と注意を傾けているふたつの区域だ。

私たちは現在ふたつの区域、すなわちマルチクラスと高レベルのプレイへと向かっている。それらふたつの区域で私たちはいくつかの作業を行なっている。

  • ゲームの鍵となるシステムと内容の純化。いちど何かが終われば、私たちは先述したようにフィードバックに基づいてそれらを磨き続ける。
  • たとえばパラディン、ハーフオーク、そしてキャヴァリアーなどD&Dならではのものから、ドラコニアン、ウォーフォージド、そしてブレードシンガーなど世界独自のものまで、より多くのクラスと種族で内容を充実させる。
  • 呪文についての調査はデザインの方向性を決定づけるのにたいへん役立ったため、私たちは上級クラスと特技のために同じことを始める。
  • D&D Nextを端的に表現し、出発点となるゲームの中心を固定するためにシステム全体を検討する。この段階はできるだけ多くのもの――ルールとキャラクター・オプション――を取り除くことでD&Dに真の中心を作成することからなる。
  • この適切な中心よって、たとえば代替魔法システム、戦術的戦闘、大規模戦闘、野戦、次元界移動、致命傷、そして領地経営などいくつかのルール・モジュールのデザインを開始したり仕上げることが可能になる。『D&Dルールサイクロペディア』のように、それを中心にルール・モジュールで覆うのだ。

これらと並行し、私はゲームの製品化計画を練るために営業チームとも密に連携している。それはおそらく工程の中でもっとも刺激的でもっともやりがいのある部分だろう。

ああ、毎度毎度のことながら、私はまだ充分いえていないことがある。プレイテストへの参加ありがとう。君たちなしで私たちはここまでたどりつけなかっただろう。

マイク・ミアルス

マイク・ミアルスはD&Dのリサーチ&デザイン・チームのシニア・マネージャだ。彼はレイヴンロフトのボードゲームやD&D RPGのサプリメント何冊かを手がけている。

本日のツッコミ(全1件) [ツッコミを入れる]
§ Louis Vuitton Outlet (2013年08月20日 23:11)

las vegas louis vuitton outlet ネコぶんこ(2012-11-12)<br>Louis Vuitton Outlet http://www.withtimeforyou.com