ネコぶんこ


2013年07月15日 それはゲームの設定、時代、方向性である。 [長年日記]

§ [DnD][4e][LnL] 『特技についてもう少し(A Bit More on Feats)』

マイク・ミアルス

先週、私たちは特技とそのシステムについてかなりの時間をかけて検討していた。私たちは特技についてかつての版と似たものと、それらのすべてを拘束している専門分野という概念を出発点にしていた。ゲームに関する作業を進めるうちに、誰もがゲームの中で特技を望んでいるわけではないことが明白になった。こうして、特技はゲームのオプションとして整備されることになった。

君のキャラクターは特定のレベルでひとつの能力値に+2のボーナスかふたつの異なる能力値に+1のボーナスを得る。これに替え、君のグループは特技を導入することかできる。そうした場合、君は能力値へのボーナスを放棄して特殊能力を得られる。

このやり方にはすばらしい利点がいくつかある。

  • 特技が能力値を上昇させることに匹敵する力を持たねばならないことで、デザインの目標が明確になる。
  • プレイヤーが特技のみを求めないものとして特技をデザインできる。特技を採用するグループでも、私たちはキャラクターが能力値の上昇と特殊能力の両方を選ぶと考えている。

これらは特技のデザインについて多くの疑問点をうまく処理していった。このやり方にもとづいた特技の例をふたつ紹介しよう。こうして例示する特技のどちらもまだデベロップや編集がされていないことには注意しておいてほしい。

《重武器体得》

君はその得物で放つ致命的な打撃を勢いに任せて他の敵にも叩き込むことができる。

利益:君は重軍用武器への習熟を得る。

君が武器で近接攻撃を行なうとき、攻撃ロールに-5のペナルティを受けることでその攻撃のダメージを2倍にできる。

君が近接武器でクリティカル・ヒットを発生させるか、近接武器でクリーチャーのヒット・ポイントを0にした場合、君は同じアクションの一部として追加の近接攻撃を1回行なうことができる。この特技によって発生した攻撃がこの特技の攻撃をさらに誘発することはない。

《重装鎧体得》

君は常人なら死んでいる打撃をその鎧でそらすことができる。

前提条件:中装鎧への習熟。

利益:君は重装鎧への習熟を得る。

君は重装鎧を装備しているとACに+1のボーナスを得て、さらにすべての殴打、刺突、および漸撃ダメージを君の【耐久力】修正値ぶん軽減する。

まず、これらの特技はかつての版の特技より強力だと君は衝撃を受けるかもしれない。たとえば、《重武器体得》は第3版の特技3つ分(《武器習熟》、《強打》、および《薙ぎ払い》)をまとめたものだ。こうしたデザインの方向性はプレイの質をより高くする。特技は能力値の上昇に匹敵するだけの充実した力を持っていなければならない。さらに、私たちは特技システムを使う多くのプレイヤーが能力値ボーナスと特技の両方に選択肢を広げると考えている。こうすることで、いくつかの特技を投資しなければ役に立たない特殊能力を作らないようにしたい。

要点を述べれば、私たちはこれまでのプレイテストの草案から専門分野の概念を抽出し、それを特技それぞれのデザインへ変更したのだ。ひとつの特技で君たちのキャラクターは興味深いものを伝え、そして君はテーブルでとても目立てる利益を得られる。これはオプションのシステムなので、特技はもう少し複雑にもできる。能力値の上昇が競争相手なので、特技は一目でとても魅力的なものにしなければならない。

特技をオプション化することによる最大の利点は、それをカスタマイズとオプションを探すゲーマへ狙いを定めてデザインできることだ。誰もがそれを利用できるよう特技をおとなしくさせる必要がなくなる。その代わりに私たちが目を配るべきものはただひとつ、特技を自分たちのキャンペーンで使いたいある種のゲームを行なうグループの欲求を満たすためのバランスだ。

さて、ここまでが特技とそれらがデザイン上どのような位置にあるかのさわりの部分だ。君が質問や意見があるなら、私のTwitter IDは@mikemearlsだ。ゲームについて私に一報するか大きな声で主張してほしい。

マイク・ミアルス

マイク・ミアルスはD&Dのリサーチ&デザイン・チームのシニア・マネージャだ。彼はレイヴンロフトのボードゲームやD&D RPGのサプリメント何冊かを手がけている。