ネコぶんこ


2014年02月24日 [長年日記]

§ [DnD][4e][LnL] 『D&D Nextのソーサラー(Sorcerers in D&D Next)』

マイク・ミアルス

2012年8月、私たちは非常に毛色が違うクラスの代表選手としてソーサラーを公開した。ソーサラーのデザインはキャラクターを武器と呪文発動能力を組み合わせた魔法戦士にするものへと変化していた。この考えには人気があったが、プレイテストのフィードバックはそれが大部分のプレイヤーが想定していた基本的な考えから外れていることを示していた。

結局、この魔法戦士についての考えは、ファイターのクラスでファイター/ウィザードのマルチクラスを作成できる能力として存続させられることになった。私たちはソーサラーについて、クラスの第一印象に戻ってなにもないところから再出発した。

ソーサラーは常にウィザードの影に隠れていた。このクラスがD&D第3版のために作成されたとき、それには――呪文発動に対する新たな方法論を実現するための――システム面での独自性が数多くあった。ソーサラーはその血統に生まれ持った魔法の才能を実践と経験によって操り、高めていく。まるで運動選手のように、反復練習、挑戦、そして訓練を通じてソーサラーは生来の才能を向上させるのだ。これと対照的なのが、学者のようなウィザードだ。彼は不断の努力でその能力を得て、新たなやり方を調査し、そして学んだことを自分のものにすることで新たな魔法を追求していく。

私たちはデザインにあたり、この違いを盛り込んでD&D Nextで基盤にすることを選んだ。ソーサラーは魔法に対する生来の才能があり、それは彼らが知っている呪文へと単純に反映される。ソーサラーはウィザードのように長いリストから呪文を準備しない。その代わり、このクラスは何度でも発動できるより短い呪文リストを持つ。

ソーサラーの見やすい成長表は、ウィザードとは異なるクラスにしようとする私たちの志から生まれたものかもしれない。ソーサラーとウィザードはいずれも同じレベルでは同じ数の呪文を一日に発動することができる。しかし、ソーサラーのクラスの表には、このクラスだけの独自システム、ソーサリー・ポイントについてのコラムがある。

ソーサラーは存在自体が秘術の力を導く管なのだ。ソーサラーは虚空から目の前に力を召喚し、そして彼らが持つ生来の力に由来したかたちで呪文を増幅することができる。ソーサリー・ポイントはこの秘術魔法を引き出す力を表現したものだ。ソーサラーは発動する呪文の射程、ダメージ、あるいは他の要素を変化させたり、あるいは彼らの秘術の源泉から利益を引き出すためにこの点を使う。たとえば、(クラスの主要な概念である)竜の血脈を持つソーサラーは魔法の翼を作り、彼ら自身を竜鱗でよろうことにより、他の秘術呪文使いより多くの肉体的苦痛に耐えるようになる。

ウィザードとソーサラーが発動できる呪文の数の基準は同じだというのは本当だ。だが、ソーサリー・ポイントを消費すればソーサラーは簡単にウィザードの限界を突破できる。ウィザードの強みはいぜん柔軟性にある。パーティのソーサラーが限られた種類の呪文を、ときに効果を強化しながら発動していても、ウィザードは常にそれよりも多岐に渡る魔法のオプションをあらゆる冒険に持っていける。

私たちは竜のソーサラーに加え、第2版のTome of Magicや第4版のソーサラーで使われていたなじみ深い他のソーサラーのオプションもデザインしなければならない。そのヒントは、君がこうしたソーサラーをプレイするなら、必ずパーセンテージ用のダイスを近くに置いておきたまえだ。君が他のキャラクターをプレイしていてこうしたソーサラーがパーティにいるのなら、君は常に遮蔽を求めることになるかもしれない。これらのソーサラーが呪文を発動するとき、君は何が起こるか決して予測できないのだから。

マイク・ミアルス

マイク・ミアルスはD&Dのリサーチ&デザイン・チームのシニア・マネージャだ。彼はレイヴンロフトのボードゲームやD&D RPGのサプリメント何冊かを手がけている。