2015年07月21日 [長年日記]
§ [DnD][5e] 『ルール回答集:2015年7月(RULES ANSWERS: JULY 2015)』
Sage Advice
召喚術、Arcane Ward、間合い武器など!
先月の『rules roundup』の後はSage Adviceの本業、D&Dルールの質問への回答に戻る。遠くない将来、私はSage Adviceをツイッターで行なった回答をまとめるために使い、ここではそれらの答えを140文字に縛られないで詳細に記述しよう!もちろん、毎月のSage Adviceの受信箱への質問への回答も続ける。
Sage Adviceに将来答えてほしい質問があるなら、sageadvice@wizards.comに質問を送るか、ツイッター(@JeremyECrawford)で私に伝えてほしい。
クラス特徴
片手武器戦闘の戦闘スタイルは盾を補助するのが目的? その通り。片手武器戦闘のオプションを持つキャラクターは、通常なら片手武器と盾、呪文発動焦点具、あるいは無手で一揃いだ。
直感回避はローグやレンジャーにヒットする毎回の攻撃に対して自動的に発動できる? 呪文攻撃にも?リアクションを消費し、さらに攻撃者を視認できる1回の攻撃にのみ、直感回避は使用できる。呪文を含めたあらゆる種類の攻撃に対応できるが、ファイアーボールのように攻撃ロールではなく、セーヴィング・スローによってダメージを与える呪文や他の効果には使えない。
モンクはShadow Artsの特徴で得られるマイナー・イリュージョンを発動するためにki pointsを消費しなければならない? しない。Ki pointを消費するのは、その特徴にある他の呪文だけにあてはまる。
モンクのPurity of Bodyの特徴は[毒]ダメージ、毒の状態、あるいは両方、どの完全耐性を得られる? その特徴は両方への完全耐性を得られる。その結果、Purity of Bodyを持つモンクは、たとえばグリーン・ドラゴンの毒のブレスを痛みを感じずに吸い込むことができる。
ソーサラーのWild Magic Surgeの効果はそれを誘発した呪文の効果を変更する? それとも両方の効果が起こる? 呪文とWild Magicの両方の効果が発生する。
ウォーロックのAwakened Mindの特徴は双方向のテレパシー会話ができるようになる? この特徴は一方的な会話を提供することが目的だ。ウォーロックはこの特徴でクリーチャーにテレパシーで話をできるが、そのクリーチャーがテレパシーで返事をする能力は与えない。一方、いくつかのモンスターが持つ(『MM』9ページ)テレパシー能力は双方向の会話を可能にする。
AbjurerのArcane Wardはwardのヒット・ポイントが0のときだけ回復する? Wardのヒット・ポイントが0のときだけではなく、abjurerが1レベル以上の防御術呪文を発動させたならいつでも、wardはヒット・ポイントを得る。
アラームを儀式として発動してもArcane Wardを回復させられる? Abjurerが発動させた1レベル以上のどんな防御術呪文でも、彼あるいは彼女のArcane Wardはヒット・ポイントを得ることができる。Wardはそのヒット・ポイントの最大値(ウィザードのレベル×2+ウィザードの【知力】修正値)より多くのヒット・ポイントは得られないが、通常通りに回復する。
Abjurerが一時的ヒット・ポイントやダメージへの抵抗を得る時、Arcane Wardにはどう影響する? Arcane Wardはそれを作成したウィザードを拡張するものではない。それは独自にヒット・ポイントを持つ魔法効果だ。いかなるウィザードの一時的ヒット・ポイント、完全耐性、あるいは抵抗もwardには適用されない。
Wardは最初にダメージを受ける。残りのダメージすべてはウィザードが受け、適切に以下のゲーム要素を処理する。(1)あらゆる関連するダメージへの完全耐性、(2)あらゆる関連するダメージへの抵抗、(3)あらゆる一時的ヒット・ポイント、そして(4)本来のヒット・ポイント。
ウィザードの初級呪文強化の特徴は攻撃ロール、あるいはセーヴのみの初級呪文にも適用される? 初級呪文強化が適用されるのは、アシッド・スプラッシュやポイズン・スプレーのように、セーヴィング・スローを要求する初級呪文だけに影響する。
戦闘
ボーナス・アクションをアクションのように使う、あるいは逆はできる? たとえば、バードがボーナス・アクションでBardic Inspirationのダイスを与え、アクションでヒーリング・ワードを発動できる? できない。アクションとボーナス・アクションは交換することができない。例の場合、バードはそのターンにBardic Inspitationかヒーリング・ワードを使うことはできるが、同時にはできない。
間合い武器は機会攻撃でどう扱われる? 通常、視認可能なクリーチゃーが間合いの外に移動する時に機会攻撃は誘発される。グレイヴやハルバードのような間合い武器で機会攻撃を誘発させたいなら、その武器の間合いからクリーチャーが離れる時にそれができる。たとえば、君がハルバードを装備している時、すぐ隣にいるクリーチャーは機会攻撃を誘発することなく5フィート離れて移動できる。そのクリーチャーが――10フィートの間合いを越え――さらに5フィート移動しようとするなら、そこでクリーチャーは機会攻撃を誘発する。
自分以外のターンに待機アクションから早足アクションを行ない、《Charger》特技まで組み合わせることはできる? 自分以外のターンにボーナス・アクションを取れないため、できない。
呪文発動
呪文はクリティカル・ヒットする? 呪文攻撃は確かにクリティカル・ヒットする。クリティカル・ヒットのルールはいかなる攻撃ロールのルールにも適用される。
10点の一時的ヒット・ポイントを持っている時に攻撃で30点のダメージを受け、呪文の精神集中をする時、精神集中を維持するために必要な【耐久力】セーヴの難易度は? その場合、難易度は15となる。一時的ヒット・ポイントがダメージを軽減する時、それは本当のヒット・ポイントではなく、君はまだダメージを受けない。
一方、ウィザードのArcane Wardのような特徴は君のためにダメージを受けることができ、最初から【耐久力】セーヴィング・スローを発生させないか、少なくとも難易度を軽減させる。
Conjure Woodland beingsのような呪文を発動した時、術者やDMは召喚されるクリーチャーを選べる? ゲームのいくつかの呪文はクリーチャーを召喚する。Conjure Animals、Conjure Celestial、Conjure Minor Elementals、そしてConjure Woodland Beingsなどだ。
こうしたいくつかの呪文は、術者が召喚されるクリーチャーを選べると示している。たとえば、Find Familiarは術者にそこから選べる動物のリストを与える。
この種の他の呪文は、術者にいくつかの幅広いオプションの中から選択させる。たとえば、Conjure Minor Elementalsは4つのオプションを提供する。最初のふたつがここにある。
- 脅威度2以下のエレメンタル1体。
- 脅威度1以下のエレメンタル2体。
このようなオプションのデザイン意図は、術者がそれらのうちからひとつを選び、DMが選ばれたオプションに合うように決定することだ。たとえば、ふたつめのオプションを選んだら、DMは脅威度1以下のエレメンタル2体を選ぶ。
術者はどんなクリーチャーが出てくるかの選択を行なうことができるが、それがどうなるかを決定するのはDMだ。DMはキャンペーンに適切でその場の楽しさに繋がるクリーチャーをしばしば選ぶだろう。
《Polearm Master》特技を持ちShillelaghをクォータースタッフに発動したら、ボーナス攻撃はd4かd8、どちらのダメージになる? ボーナス攻撃ではd4を使う。それは特技の機能であり、武器を使ったものではない。
モンスター
外皮は軽装鎧として扱える? できない。外皮は軽装、中装、重装鎧の分類にあてはまらず、君が持っている場合、それは着ている鎧だとみなされない。
外皮はクリーチャーの【敏捷力】ボーナスを制限する? 外皮はクリーチャーの【敏捷力】ボーナスを制限しない。
Sage Advice大辞典
今月の質問と回答は新たなSage Advice大辞典の一部になっている。
著者紹介:ジェレミー・クロフォードはダンジョンズ&ドラゴンズ第5版の共同リード・デザイナである。彼は新たな『Player's Handbook』のリード・デザイナであり『Dungeon Master's Guide』にも関わっている。彼は2007年にウィザーズ・オブ・ザ・コーストに入社して以来、多くのD&D関連書籍に携わってきた。君は彼にツイッターで連絡することができる(@JeremyECrawford)。