2023年08月12日 [長年日記]
§ [DnD][5e] アドベンチャー:トリスタンとイゾルデとサメの話(5レベル)
今週の小冒険はアーサー王と円卓の騎士の物語を下敷きにした『円卓騎士異伝』のアドベンチャーで、5レベルのキャラクター2人用ですぅ。うち1人はGMが操作するキャラクターでプレイすることを想定していますぅ。
『円卓騎士異伝』は夏コミで頒布の後イエローサブマリンさんに依託するので、ぜひよろしくお願いしますぅ。
データ系はOGLを使ってるので、そちらの参考にもどうぞですぅ。
冒険の概要
この冒険は5レベルのキャラクター2人用の短時間で終わるアドベンチャーである。
キャラクターたちは円卓の騎士トリスタン卿がアイルランドより帰還するとのしらせを受け、敵の多い彼の船を護衛するようアーサー王より言いつかる。
キャラクターたちはグロスター付近の港から船出し、トリスタン卿の乗る船と合流しようとする。しかし、その時天がにわかにかき曇り、2隻の船は魚人族サフアグンたちに襲撃されてしまう。
襲撃をやりすごし、トリスタン卿の船旅に同行したら冒険は終了である。
冒険への導入
アーサー王の宮廷に仕えるキャラクターたちは、ある日王の執事ベディヴィア卿から呼び出される。
ベディヴィア卿は、円卓の騎士トリスタン卿がアイルランドでの冒険を終えて帰還する旨を告げる。だが、彼は敵の多い男ゆえ、道中狙われないとも限らない。そこで、キャラクターたちに彼の船と合流して無事にブリテン島の地を踏むまで同行してやってほしいと命じる。
1.船出
アイルランドに近いグロスターの港から船を出せば、トリスタン卿の船旅にも間に合う。もちろん、船はベディヴィア卿がつつがなく手配しており、キャラクターたちは何の心配もなく乗船できる。
水夫たちのほとんどは一般人で、戦えるような者はいない。
2.トリスタン卿の船
しばらく船を進めると、アイルランドの方からトリスタン卿の紋章である緑の地に獅子の絵が描かれた旗を掲げた船が見えてくる。
そちらの船を見てみれば、トリスタン卿と側にいる見目麗しい金髪の女性(勘のいいプレイヤーなら彼女がイゾルデだとわかるはずである)が、キャラクターたちに向かって手を振っている。
和やかな雰囲気になって船は互いに近づいていくが、その時、一天にわかにかき曇り、渦を巻く黒雲が船の上に現われる。
3.暗雲の中で
黒雲が出てしばらくすると、ドシン、ドシンと船が揺れ、水夫たちが恐怖の叫び声を上げる。船に向かってサメが体当たりしているのだ。
サメの背中には緑色の鱗で覆われた魚人、サフアグンが乗っており、船にとりついて甲板に上ってくる。
彼らは水夫たちに襲いかかろうとするが、キャラクターたちが割って入るならまずはそちらを敵とみなして攻撃する。
サフアグンは6人で、船の縁ではハンター・シャークが1体、近づいてくるキャラクターを攻撃しようと歯をカチカチ鳴らしている。
サフアグン
中型・人型生物(サフアグン)、秩序にして悪
AC:12(外皮)
hp:22(4d8+4)
移動速度:30フィート、飛行40フィート
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
13(+1) | 11(+0) | 12(+1) | 12(+1) | 13(+1) | 9(-1) |
技能:〈知覚〉+5
感覚:暗視120フィート、受動〈知覚〉15
言語:サフアグン語
脅威度:1/2(100XP)
限定的な水陸両用:サフアグンは地上でも水中でも呼吸できるが、窒息しないために少なくとも4時間に1回は水に潜る必要がある。
鮫とのテレパシー:サフアグンは120フィート以内の鮫に、限定的なテレパシーで魔法的な命令を下すことができる。
血の狂乱:サフアグンはヒット・ポイントを完全に持っていないクリーチャーに対する近接攻撃ロールに有利を得る。
アクション
複数回攻撃:サフアグンは1回の噛みつきおよび1回の爪あるいはスピアで、2回の攻撃を行なう。
噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+3、間合い5フィート、目標1体。ヒット:3(1d4+1)[刺突]ダメージ。
爪:近接武器攻撃:攻撃+3、間合い5フィート、目標1体。ヒット:3(1d4+1)[斬撃]ダメージ。
スピア:近接/遠隔武器攻撃:攻撃+3、間合い5フィートあるいは射程20/60フィート、目標1体。ヒット:4(1d6+1)[刺突]ダメージ。
ハンター・シャーク
大型・野獣、無属性
AC:12(外皮)
hp:45(6d10+12)
移動速度:0フィート、水泳40フィート
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
18(+4) | 13(+1) | 13(+1) | 1(-5) | 10(+0) | 4(-3) |
技能:〈知覚〉+2
感覚:暗視30フィート、受動〈知覚〉12
言語:-
脅威度:2(450XP)
水中呼吸:シャークは水中でしか呼吸できない。
血の狂乱:シャークはヒット・ポイントを完全に持っていないクリーチャーに対する近接攻撃ロールに有利を得る。
アクション
噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+6、間合い5フィート、目標1体。ヒット:13(2d8+4)[刺突]ダメージ。
4.すべてのサメの父へ
最後のサフアグンが倒れると、彼は「すべてのサメの父よ、ここに我らが命を捧げる!」と高らかに宣言し、海へ身を投げる。すると、血に染まった海の底からジャイアント・シャークが現われ、船に体当たりを仕掛け、間合いの中にいるキャラクターに攻撃を仕掛けてくる。
トリスタン卿の船を見るなら、そちらにもジャイアント・シャークが数匹現われ、船を足止めしている。この獰猛な海獣を倒さねば、船旅はここで終わってしまうだろう。
ジャイアント・シャーク
超大型・野獣、無属性
AC:13(外皮)
hp:126(11d12+55)
移動速度:0m(0フィート)、水泳15m(50フィート)
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
23(+6) | 11(+0) | 21(+5) | 1(−5) | 10(+0) | 5(−3) |
技能:〈知覚〉+3
感覚:擬似視覚18m(60フィート)、受動〈知覚〉13
言語:-
脅威度:5(1800XP)
水中呼吸:シャークは水中でしか呼吸できない。
血の狂乱:シャークはヒット・ポイントを完全に持っていないクリーチャーに対する近接攻撃ロールに有利を得る。
アクション
噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+9、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:22(3d10+6)[刺突]ダメージ。
4.戦い終わって
ジャイアント・シャークを撃退すると、トリスタン卿の船と合流できる。
そこでは深手を負ったトリスタン卿に、イゾルデが手に持った水薬を飲ませようとしている。この薬を検分するなら難易度12の【知力】〈魔法学〉判定が必要で、成功すればこれは生命力を回復させる秘薬だが、飲んだ者と与えた者の間に愛を芽生えさせる副作用があるとわかる。
ここでキャラクターたちがトリスタン卿の失われた40点のhpをすべて回復させれば、彼はその薬は必要ありませんとイゾルデに言えるまで回復する。できなかった場合、イゾルデはトリスタン卿に薬を与え、2人の間には愛が芽生える。
結末
サフアグンの襲撃を打ち破れば、後は追っ手もなく無事コーンウォールの港に船は到着する。トリスタン卿は、この後イゾルデをコーンウォールのマルク王と面会させる役目があると言い、キャラクターたちと別れて2人で旅を続ける。
さて、皆さんのゲームではトリスタンとイゾルデの間には愛が生まれただろうか、それとも……?
この記事はOpen Game Licenseに基づいて作成されている。Open Game Licenseに該当するのは、クリーチャーやアイテムの名前やステータスなどである。この記事の他の箇所は個人的な使用を除き、いかなる形式でも許可なく複製することはできない。