ネコぶんこ


2012年10月12日 歴史摂取過剰 [長年日記]

§ [DnD][DnDNext] 『プレイテスターの横顔――Wrecan(Playtester Profile - Wrecan)』

2010年9月7日、金曜日、午前7時20分

投稿者:WotC_Trevor

本題へ入る前に君のこととD&Dと君の歴史、現在君がプレイしているもの、そして君がみんなに知ってほしいことを少し話してもらえないかな?

私はマーク・“wrecan”・モナック。ニューヨークのタリータウンに美しい妻、3人の素敵な娘と住む44歳だ。(偶然にも、この対談は18回目の結婚記念日に行なわれている!)私は特許弁護士だがフリーライターでもある。私はD&Dのウェブサイトに原稿を書き、ブログ『Unearthed Wrecana』を書き、そしてわが国でもっとも伝統あるLARP(ライヴ・アクション・ロールプレイ)の1つ、Allianceの相談役をしている。

私は1980年代の初期、モルドヴェイの青箱版ベーシック・セットからD&Dをプレイし始め、すべての版をプレイした。私はいちいち挙げていくにはあまりにも多くの、何十ものRPGをプレイした。今のところ、私は3つのキャンペーンを行なっている。2つのプレイテスト・グループと“キッシャ”と呼ばれるそろそろ神話級の終わりが見えてきた第4版だ。

君はこれまでD&D Nextのプレイテストを行なってどう感じた?

私はD&Dのプレイが比類なく興奮する時間だと考えている! 友人と家族でのプレイテストに招待される幸運を得たので、私には開発者が意見に対してどう返答するかを観察する機会があった。私には完成品がどうなるか見当もつかないが、家族、友人、さらに私はプレイテスト用の原稿を大いに楽しんでいる。

最近行なわれたプレイテストのアップデートではソーサラーとウォーロックが紹介された。君はそれらの仕上がりをどう感じた?

ぞくぞくしたね。私のウォーロックが持つ物語への愛は揺らぐことがなく、つねづね契約の対価はそれを望む人のために、システムとしてより洗練されるべきだと感じていた。だが、私は焼きあがったシステムが“生焼け”になることを心配している。しかしGen ConとPAXで開発者は彼らがすべてをふくらませなおすと話たので、私は将来に続くプレイテストが契約や起源の雰囲気を私たちの好みへと歩み寄ってくることを期待している。

私の妻は第4版のウィザードがとりわけ大好きで、彼女は今のウォーロックに使われている呪文発動システムとは別に、ウィザードと呪文書の雰囲気が再現されることを望んでいる。(他にいっておくなら、開発者が行なっている未来のパックについての仕事を、私は楽観的にとらえている!)

君は現在のプレイテストで何か正しく動いていないように感じたことは? 未来のプレイテストに向けてどう変わればいいだろう?

現在、消化すべきことは多く、何が機能していないかや何が未完成かを判断するのは難しい。しかし、具体的にいうなら私は技能システムにはまだ手直しが必要だと考える。今のところ、ローグがいるなら他の者がほぼいらなくなってしまう。私はもう少し技能の働きがモジュール化された様子を見たい。(しかし私は偏っているので、このことについては自分のブログに書くことにする。)

君はDMとして、ここまでのプレイテストに登場したモンスターをどう思う? どこか変えたいところや、君が楽しみにしているモンスターは?

私はモンスターについてたいへん満足している。戦闘は速くなったが面白さはそのまま、この方向性は私が好むものだ。モンスターは変にならない程度、じゅうぶんに多様性を持っている。私はグリッドを使わない戦闘でも、地形がより重要な要素になってほしい。

私にはどんなモンスターが足りないかって? そうだね、フォーラムで使っているアヴァターから想像する人もいるだろうが、私はリザードフォークの大ファンだ。私はまたビホルダーや他にもウーズやスライムも好きだ。もちろんドラゴンも! 今の私たちは、ドラゴン抜きでD&をプレイしているといわざるをえない。

スクリーンのDM側で、君は他にどんなことに気がついた?

もういったように、戦闘は楽になった。それに、即興で作ることもできる――この即興というのは私がDMをする上で好きな側面だ。軽いシステムはより創造的なキャンペーンを書くために私を開放してくれるというのもわかった。私はすでに、なんとなく『Al-Quadim』や『千夜一夜物語』っぽい次のキャンペーン世界を書き始めている。現在のプレイテストが素材に乏しくても、私はすでに『Al-Quadim』風のセッティングに向いた方向にシステムを変更するやり方を思い描くことができている。

私がそれを心配と呼べるなら、私はハウスルールが大好きなのだ。第2版で私のハウスルール・パックは50ページ以上にもなった! 第4版はそんな私の病気を治療した。この版で私のハウスルールは最長でも半ページだった。私はもう自分だけのサプリメントとしてハウス・ルールを印刷したくない。

君が将来のパックで楽しみにしているクラスは?

ウォーロード! 私は第4版で(DMの回数とは対照的に)たった1回しかプレイヤーをしたことがなく、そのとき私はウォーロードを選び、私はそれが大好きだ。それはまったく独自の存在でありながら、とてもD&Dらしさを持っている。私はNext化されたウォーロードをとても見てみたい。

他のプレイテスターにかける知恵に満ちた言葉はあるかい?

広い心で楽しもう。君のフィードバックすべてが最終的な原稿に反映されるわけではない。これはプレイテストであり、ベータ版ではないので、私たちが見ているものは不完全な絵だと思っておくべきだ。私たちすべては全員が象の同じ部分に触っていることを除けば、群盲が象を撫でているようなものだ。(私はこの言葉を文字通りの意味で話しているわけではない。)そしてそれは、批判をためらうのではなく、少なくとも建設的で、理解があり、とりわけ礼儀正しくあろうということだ。(そしてこれら、公正であろうというのは、私も取り組んでいることだ。)