ネコぶんこ


2013年11月04日 [長年日記]

§ [DnD][4e][LnL] 『ウォーロックのデザイン(Warlock Design)』

マイク・ミアルス

D&D Nextの公開プレイテストから得られた最後のフィードバックを反映させながら、私たちはいくつかのクラスにも手を入れている。今週、私はウォーロックについて少し話そうと思う。

第3版の秘術大全で初めて姿を現わしたウォーロックは、その背景と魔法的能力を進化させ続けてきた。最初のウォーロックは無限回の魔法能力がずば抜けていた。ウォーロックは何度でも怪光線を使え、一日の呪文発動回数を気にすることなく蜘蛛のように壁を伝い、透明化や魔法で暗闇を見通すことができた。背景についていえば、このクラスはソーサラーに似て、その血筋から力を得ていた。だが、ソーサラーがドラゴンをその由来とするように、ウォーロックはその力の根源を次元界のフィーンドに求めることができた。

第4版になると、このクラスは背景をより明確にする方向へ進化し、Tome of Magicのバインダーというキャラクター・クラスの要素も吸収した。ウォーロックは秘術の力を血脈からというよりはむしろ、次元界や外宇宙のあるじと契約することで得るようになった。最終的に、新たなウォーロックは戦士大全からヘクスブレードというキャラクター・クラスの要素も取り込んだ。これによってウォーロックは秘術魔法で不思議な武器を創造して強力な近接攻撃を行なうことが可能になった。

D&D Nextで、私たちはこれらの方法論をコア・クラスへと戻し、完全な形で融和させた。ウォーロックはあるじ――外方次元界やその遥か向こうの力ある存在――を選び、彼らはキャラクターに秘術の秘密を伝授する。そのみかえりにウォーロックは何かを引き換えにしたり、この世界におけるあるじの部下として行動を行なうことになる。

ウォーロックの契約によってクラスの魔法は定義される。ウォーロックはその契約を剣、書、あるいは鎖から選ぶことができる。剣の契約はウォーロックに純粋な秘術の力による武器を生成できる能力を与える。ヘクスブレードから着想を得た剣の契約のウォーロックは、近接戦闘の強力な戦士となることができる。

書の契約は古代の秘密と神秘の知識を開放してくれる。この契約のウォーロックは秘術魔法を喚起し、キャラクターのあるじに基づいた形でさまざまな効果を与える。書の契約は他の契約よりも呪文に集中したものだ。

鎖の契約は次元界のクリーチャーをウォーロックのしもべとして召喚し拘束することができる。このクリーチャーはウォーロックの命令で戦場を駆け巡る強力な味方にもなるし、キャラクターの魔法を媒介するために使うこともできる。

これに加え、ウォーロックは何度も使える呪文の能力を持つ。ウォーロックは彼らが何度でも呪文の秘密を我がものとするが、ウィザードと比較すればウォーロックの呪文リストは非常にささやかなものだ。

若干の新たな趣向も加えるが、D&D Nextのウォーロックの全体的な方法論はこれまで存在していたものを包含しようとしている。クラスのデザインを固める上で、私たちは詳しいことをより煮詰める必要がある。

マイク・ミアルス

マイク・ミアルスはD&Dのリサーチ&デザイン・チームのシニア・マネージャだ。彼はレイヴンロフトのボードゲームやD&D RPGのサプリメント何冊かを手がけている。