ネコぶんこ


2015年05月19日 [長年日記]

§ [DnD][5e] 『特技(Feats)』

Sage Advice

ジェレミー・クロフォード――2015年05月18日

自分のキャラクターをカスタマイズしたくなっても、そのキャラクターのクラスに君が探しているものを持っていないことがある。そんなとき、特技は素晴らしいオプションだ。

今月のSage Adviceは質問が寄せられたいくつかの特技を見ていく。特技はダンジョン・マスターの最良で君のキャラクターが使えることを思い出そう。君が下記の質問への答えを読むときは、Player's Handbookの第6章「Customization Options」を手元に広げておこう。いくつかの場所で、君が参照できるようかっこ書きで参照先を書いている。

君がSage Adviceに将来答えてほしい質問があるなら、sageadvice@wizards.comに質問を送っていただきたい。

《CROSSBOW EXPERT》

《Crossbow Expert》の2つめの利益が遠隔呪文攻撃に適用されるのは意図的なものか? はい。それは意図されたものだ。君が5フィート以内の敵に遠隔攻撃ロールを行なうとき、君は通常なら不利(PH、195ページ)を受けてしまう。《Crossbow Expert》のふたつめの利益は遠隔攻撃がクロスボウであるかどうかに関わらず、君がその不利で苦しむのを防いでくれる。

狭い使い方の特技をデザインするとき、私たちはより幅広いキャラクターの利益になる要素を少なくともひとつ加えることを考える――君のキャラクターがある状況から他のものまでを支配できるように。《Crossbow Expert》の2つめの利益や、《Great Weapon Master》の1つめの利益はそういう要素だ。《Crossbow Expert》のこの要素はキャラクターのひとつの物事への練達――この場合、クロスボウ――が他のものにも使えることを意味する。

《Crossbow Expert》の1つめ、および3つめの利益で、クロスボウがセミオートの武器になるか? 短く答えれば不可能。

この特技の1つめの利益は君がその武器に習熟しているならハンド・クロスボウが持つ装填の特性(PH、147ページ)を無視させるものだ。結果、君は追加攻撃のような特徴を持っているなら何回もそれを発射できるようになる。しかし、君はこの武器が矢弾の特性(PH、146ページ)を持っているという事実にまだ制限される。後者の特性はハンド・クロスボウを発射するとき君がボルトを持っていることを要求し、ハンド・クロスボウはそれ自身で装填することはできない(それが魔法的なものであったりノームの発明でない限り)。君はそれぞれのボルトを武器に装填しなければならず、それに手を使うことを求められる。

この点をより深くいうなら、矢弾の特性にある以下の文に目を通すこと『矢筒やケースその他の容器から矢弾を取り出すのは攻撃の一部とみなされる』。この文章は私たちにふたつの重要なことを示している。まず、君は容器から矢弾を装填――つまり、手で取り出す――する。次に、矢弾を装填する行動は攻撃の一部なのでそれ自体にアクションは必要なく、君のターンに君が自由に物体を扱えることの制限にかからない。

これらを総合するとハンド・クロスボウはどう扱われるだろう?君が充分な矢弾を持っていて発射するごとにそれを装填できる手があるなら、それは《Crossbow Expert》やその他の追加攻撃をするような特徴でハンド・クロスボウを発射できる。

《Crossbow Expert》でハンド・クロスボウを発射し、ボーナス・アクションでもう一度それを発射できますか? できる!特技の3つめの利益を見てほしい。そこには君が方手持ち武器を攻撃アクションに使うとき、君がボーナス・アクションとしてハンド・クロスボウで攻撃できると書かれている。ハンド・クロスボウは片手持ち武器なので、君に2回の攻撃の間にハンド・クロスボウを装填できる手があるなら、それは両方の攻撃で使うことができる。

《LUCKY》

《Lucky》は有利や不利にどう干渉するのか? 《Lucky》の特技は君に、攻撃ロール、能力値判定、セーヴィング・スローで追加のd20をロールし、どのd20を使うか選ぶことのできるluck pointを与える。d20の数がいくつになっても、これは適用される。たとえば、君は攻撃ロールに不利を持っているときにluck pointを消費して第3のd20をロールし、3つのダイスのどれを使うか決めることができる。特技がそれを取り除くことはなく君はまだ不利を受けているが、ダイスを選べるようになっている。

《Lucky》の特技は細則は一般則に優越することのいい例だ。ここで想定される一般則は有利や不利がどう機能するかについて解説されている部分だ(PH173ページ)。《Lucky》の特技は細則で、私たちはそれらが食い違うならば細則が一般則に優越することを知っている(PH7ページ)。

《MAGIC INITIATE》

自身が術者である場合、《Magic Initiate》の特技によって自分自身のクラスを選択することはできるか? できる。特技は君がそうできないとは書いてない。たとえば、君がウィザードで《Magic Initiate》の特技を修得したなら、君はウィザードを選択し、それによってウィザードの初級呪文2つとひとつの1レベル・ウィザード呪文を修得することができる。

自身が呪文スロットを持っているなら、《Magic Initiate》の特技で修得した1レベル呪文を発動させるためにそれらを利用できるか? できる。だが君が特技で選択したクラスが君のクラスのひとつである場合だけだ。たとえば、君がソーサラーを選択して君がソーサラーであったなら、そのクラスの呪文発動の特徴は君が修得しているソーサラー呪文を発動させるために呪文スロットを使えるとされるので、君は《Magic Initiate》で修得した1レベル・ソーサラー呪文を発動させるために呪文スロットを使うことができる。同様に、ウィザードかつ特技でそのクラスを選択したなら、君は1レベル・ウィザード呪文を修得し、それによって君は呪文書を増やしてそれを準備することができる。

ようするに、君は自分のキャラクターの通常の呪文発動についてのルールに従わなければならず、それは君が呪文スロットを《Magic Initiate》で修得した1レベル呪文に使えるかどうかを決定する。

《POLEARM MASTER》

《Polearm Master》の特技にある最初の文章は間合い武器について言及し、クオータースタッフもその利益を得られるとしている。その使い手がこの特技を修得した場合、クオータースタッフは間合い武器になるか? ならない。この特技はクオータースタッフが間合い特性を得るとは書いてない。

私は自分の【筋力】修正値を《Polearm Master》によって得られるボーナスの攻撃のダメージに加えられるか? できる!君がこの特技と攻撃アクションでグレイヴ、ハルバード、あるいはクオータースタッフを使って攻撃を行なうなら、君はボーナス・アクションとして武器の反対側で一撃を加えることができる。そのボーナスによる攻撃のために君はその武器でいつも攻撃しているように、自分の能力値修正値を攻撃ロールに加え、ヒットしたなら普通の武器のダメージ・ロール(PH196ページ)と同じくダメージ・ロールに同じ能力値修正値を加えることができる。

たとえば二刀流(PH195ページ)のような特殊ルールは、君の能力値修正値をダメージに加えないよう君に指示することで一般則を破るかもしれない。《Polearm Master》はそうではない。

著者について

ジェレミー・クロフォードはダンジョンズ&ドラゴンズ第5版の共同リード・デザイナであり、ゲームの編集長でもある。彼は新たなPlayer's Handbookのリード・デザイナでありDungeon Master's Guideにも関わっている。彼は2007年にウィザーズ・オブ・ザ・コーストに入社して以来、多くのD&D関連書籍に携わってきた。君は彼にツイッターで連絡することができる(@JeremyECrawford)。