2022年05月07日 [長年日記]
§ [DnD][5e] アドベンチャー:ダントンの縦穴(5レベル)
今週の小冒険は5レベルのソロプレイ用ですぅ。
データ関係は一部にOGLを使ってるので、そちらの参考にもどうぞですぅ。
冒険の概要
この冒険は5レベルのキャラクター1人用の短時間で終わるアドベンチャーである。
キャラクターは茨森を縄張りにするグリーン・ハグのメリアーチから、ダントンの縦穴という遺跡で起こっている異変をなんとかするように頼まれる。
キャラクターたちがダントンの縦穴へ向かい、探索をすれば冒険は終了となる。
冒険への導入
君は茨森に住むグリーン・ハグのメリアーチに呼び出される。彼女は皮肉屋だが、この辺りの森を護っている魔女でもある。もっとも、彼女の言う“森のおきて”がヒューマンたちのそれと相容れないこともあるのだが……。
メリアーチは、ダントンの縦穴という古代の塚に不穏な輩が集まっているらしいと噂話をして、その真偽を調査するため君を呼び出したと言う。
もちろん、君1人で向かわせるのは何かと不安であるため、メリアーチは彼女の家に住んでいるアウルベアのホッグを連れて行くことを許可する。ホッグのデータは下記を参照すること。
メリアーチは君にそれなりの報酬を約束してくれる。魔女は約束を重んじるため、違えることはない。もっとも、何かひねくれたものを用意している可能性はあるのだが……。
アウルベア
大型・魔獣、無属性
AC:13(外皮)
hp:59(7d10+21)
移動速度:40フィート
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
20(+5) | 12(+1) | 17(+3) | 3(-4) | 12(+1) | 7(-2) |
技能:〈知覚〉+3
感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉13
言語:-
脅威度:3(200XP)
鋭敏視覚・嗅覚:アウルベアは視覚および嗅覚に関わる【判断力】〈知覚〉判定に有利を得る。
アクション
複数回攻撃:アウルベアは1回のくちばし、1回の爪で2回の攻撃を行なう。
くちばし:近接武器攻撃:攻撃+7、間合い5フィート、目標1体。ヒット:10(1d10+5)[刺突]ダメージ。
爪:近接武器攻撃:攻撃+7、間合い5フィート、目標1体。ヒット:14(2d8+5)[斬撃]ダメージ。
グリーン・ハグ
中型・フェイ、中立にして悪
AC:12(外皮)
hp:82(11d8+33)
移動速度:30フィート
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
18(+4) | 12(+1) | 16(+3) | 13(+1) | 14(+2) | 14(+2) |
技能:〈隠密〉+3、〈知覚〉+4、〈魔法学〉+3、〈ペテン〉+4
感覚:暗視120フィート、受動〈知覚〉14
言語:共通語、ドラゴン語、森語
脅威度:3(700XP)
生得呪文発動:ハグの生得呪文発動能力は【魅力】(呪文セーヴ難易度12)である。彼女は生まれつき、物質構成要素なしで以下の呪文を発動できる。
無限回:ヴィシャス・モッカリィ、ダンシング・ライツ、マイナー・イリュージョン
擬態:ハグは動物の鳴き声や人型生物の声を模倣できる。声を聞いたクリーチャーは難易度14の【判断力】〈看破〉判定に成功すると、それが模倣だと気づくことができる。
アクション
爪:近接武器攻撃:攻撃+6、間合い5フィート、目標1体。ヒット:13(2d8+4)[斬撃]ダメージ。
幻術の外見:ハグは彼女自身および身につけたり持ち運んでいるものすべてを魔法的な幻で覆って彼女を一般的なサイズで別の人型生物のように見せかける。ハグがそれを終わらせるためにボーナス・アクションを行なうか、彼女が死ねば幻は終わる。
この効果による変化は物理的な精査には耐えられない。例えば、ハグの肌はなめらかに見えるかもしれないが、誰かが彼女に触れるなら、彼女の肌はがさがさだとわかるだろう。それ以外の場合、クリーチャーは幻を視覚で調査し、難易度20の【知力】〈捜査〉判定にすればハグの変装を見破れる。
透明な道行き:ハグは攻撃をするか呪文を発動する、あるいは精神集中が終了(呪文の精神集中と同じように扱う)するまで魔法的に不可視状態になる。不可視の間、彼女は動いた物理的な証拠を残さないため、魔法によってのみ追跡することができる。ハグが身に着けていたり運んでいる物も透明になる。
1.道行き
ダントンの縦穴はメリアーチの家から12マイルほど歩いた森のへりにある。メリアーチに地図を渡されているので、普通なら迷わない。通常の速度で歩いて4時間ほどだ。君がゲーム・マスター(GM)とプレイしているなら、この間にランダムな遭遇を行なってもよい。
もっとも、GMがいなかったり、ランダムな遭遇を行なわなくても「2.黒い影」の遭遇は発生する。
2.黒い影
君とホッグが縦穴へ向かってあと小一時間というところに近づくと、獣道に硫黄のような香りの混じった腐臭がし、黒くべたべたした存在が人の形を取って這いずっている。
彼らの近くにはエルクの死体があり、次はお前だと言わんばかりに君たちへにじり寄ってくる。
これらはこの世ならぬ場所から染み出してくる悪の存在、デーモンの一種であるドレッチだ。彼らは3体いる。
この様子を見ながら隠れるなら難易度9の【敏捷力】〈隠密〉判定に成功すれば、ドレッチたちをやり過ごせる。もちろん、君とホッグの分を両方判定すること。
ドレッチ
小型・フィーンド(デーモン)、混沌にして悪
AC:11(外皮)
hp:18(4d6+4)
移動速度:20フィート
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
11(+0) | 11(+0) | 12(+1) | 5(-3) | 8(-1) | 3(-4) |
ダメージ抵抗:[電撃]、[火]、[冷気]
ダメージ完全耐性:[毒]
状態完全耐性:毒
感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉9
言語:深淵語、テレパシー60フィート(深淵語を理解できるクリーチャーのみ)
脅威度:1/4(50XP)
アクション
複数回攻撃:ドレッチは1回の噛みつきおよび1回の爪で、2回の攻撃を行なう。
噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+2、間合い5フィート、目標1体。ヒット:3(1d6)[刺突]ダメージ。
爪:近接武器攻撃:攻撃+2、間合い5フィート、目標1体。ヒット:5(2d4)[斬撃]ダメージ。
悪臭の雲(1回/日):不快な緑色のガスがドレッチから半径10フィートに広がる。ガスは角の向こうまで広がり、その範囲は経度の隠蔽である。それは1分か強風で飛散するまで続く。範囲内でターンを開始するクリーチャーは、難易度11の【耐久力】セーヴィング・スローに成功しなければ、次のターン開始時まで毒状態になる。この毒状態の間、目標はそのターンにアクションあるいはボーナス・アクションのどちらかしか行なえず、リアクションを行なえない。
3.ダントンの縦穴
ダントンの縦穴は高さ10フィートほどの小高い丘のてっぺんに、石で壁面を固めた直径15フィートほどの大きな縦穴がある古代の遺跡だ。丘の周囲には高さ20フィートはある巨石がいくつか立てられているため、さながら神殿のようでもある。
さて、君たちはそのような丘が見える場所に来ているのだが、そこにはあからさまに怪しい、深い灰色のローブを着た者たちが何かの作業をしている。巨石に塗料でルーンのようなものを描いたり、丘の上にやぐらを組んだりだ。
事態はメリアーチが聞いたものよりも進んでいるようだ。調査を急がねばなるまい。
丘の周囲には狂信者が10人いる。君はこれを全員倒してしまってもいいし、1人で作業している者を見つくろって1ラウンド以内に無力化し、森の影に引きずり込んで尋問してもよい。1ラウンド以内に無力化できなかった場合、彼らは大声で助けを呼んで他の者たちも加勢に入る。
狂信者
中型・人型生物、善ではない好きな属性
AC:12(レザー・アーマー)
hp:9(2d8)
移動速度:30フィート
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
11(+0) | 12(+1) | 10(+0) | 10(+0) | 11(+0) | 10(+0) |
技能:〈宗教〉+2、〈ペテン〉+2
感覚:受動〈知覚〉10
言語:1つ(普通は共通語)
脅威度:1/8(25XP)
闇への献身:狂信者は恐怖状態および魅了状態へのセーヴィング・スローに有利を得る。
アクション
シミター:近接武器攻撃:攻撃+3、間合い5フィート、目標1体。ヒット:4(1d6+1)[斬撃]ダメージ。
4.狂信者たちの知ること
ここには狂信者たちの知ることを書いておく。地上で作業をしている者たちが知っていることはだいたい同じで、全員から訊いても適当に誰かを尋問しても変わりはない。
彼らが崇めているのは、デーモンのジェブハハという存在で、かつて異界への門として使われていたダントンの縦穴を使い、召喚を試みている。教団のお偉方は縦穴で作業をしている。
以上が狂信者たちの知っていることだ。さて、続きを始めよう。
5.縦穴へ向かえ
縦穴に向かうには、色々な手段がある。狂信者を全員倒していなければ、難易度10の【敏捷力】〈隠密〉判定(もちろん君とホッグ両方だ)を行なうなり、彼らのローブを着て侵入するなりだ。君がローブを着ているなら、狂信者たちはホッグを連れていても新しい護衛くらいにしか思わない。
6.縦穴
ダントンの縦穴にはやぐらが立てられ、滑車と籠を使った簡易エレベータが作られている。
ロープ伝いに降りるなら難易度10の【筋力】〈運動〉判定、岩壁を掴んで降りるなら難易度15の【筋力】〈運動〉判定である。能力値修正値が難易度から10を引いたもの以上だったなら、君とホッグはこの判定を省略できる。
ちなみにここから穴の底までは100フィートあるため、落下した場合10フィートごとに1d10[殴打]ダメージを受ける。
7.穴の中の空中戦
50フィートほど降りたところで、ブンブンとうなる羽音が聞こえる。穴の中に住んでいるスタージたちが餌を見つけたのだ。ここで君たちに襲いかかるスタージは5匹だ。ただし、ロープか岩を掴まないと落下するため、戦いには片手までしか使えない。
ここから落下した場合、5d10[殴打]ダメージを受ける。
スタージ
超小型・野獣、無属性
AC:14
hp:2(1d4)
移動速度:10フィート、飛行40フィート
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
4(-3) | 16(+3) | 11(+0) | 2(-4) | 8(-1) | 6(-2) |
感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉9
言語:-
脅威度:1/8(25XP)
アクション
吸血:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い5フィート、目標1体。ヒット:5(1d4+3)[刺突]ダメージ、およびスタージは目標に吸いつく。吸いついている間、スタージは攻撃しない。その代わり、スタージのターンが開始する毎に、目標は血を吸われて5(1d4+3)ヒット・ポイントを失う。
スタージは5フィートを移動したことにして離れることができる。目標が10ヒット・ポイントの血を吸われるか、目標が死ぬと離れる。目標を含むクリーチャーはアクションを消費することでスタージを引き離すことができる。
8.穴の底
穴の底はドーム状で、直径50フィートほどの広い空間になっている。床には半透明の黒いものがわだかまっており、熱狂的狂信者が床にダガーを突き刺すようにしてそれを攪拌している。
彼は君たちが降りてきても動じない。攪拌した闇が大きな人型を取り、翼を広げたデーモン、ヴロックへと変化して鳴き声をあげたからだ。
狂信者は「おお、ジェブハハの使徒よ! 我と共に戦いたまえ!」と歓喜の声を上げ、ヴロックと共に君たちを攻撃してくる。
熱狂的狂信者は勇敢に死ぬまで戦うが、ヴロックはhpが半分を切ると耳を裂きそうな哄笑をあげて穴の外へと逃げ出す。この世にひとつの悪が解き放たれるのだ。
ヴロック
大型・フィーンド(デーモン)、混沌にして悪
AC:15(外皮)
hp:104(11d10+44)
移動速度:40フィート、飛行60フィート
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
17(+3) | 15(+2) | 18(+4) | 8(-1) | 13(+1) | 8(-1) |
セーヴィング・スロー:【敏】+5、【判】+4、【魅】+2
ダメージ抵抗:[電撃]、[火]、[冷気];非魔法的な攻撃による[殴打]、[斬撃]、および[刺突]
ダメージ完全耐性:[毒]
状態完全耐性:毒
感覚:暗視120フィート、受動〈知覚〉11
言語:深淵語、テレパシー60フィート
脅威度:6(2300XP)
魔法抵抗:ヴロックは呪文およびその他の魔法効果へのセーヴィング・スローに有利を得る。
アクション
複数回攻撃:ヴロックは1回のくちばしおよび1回の鉤爪で、2回の攻撃を行なう。
くちばし:近接武器攻撃:攻撃+6、間合い5フィート、目標1体。ヒット:10(2d6+3)[刺突]ダメージ。
鉤爪:近接武器攻撃:攻撃+6、間合い5フィート、目標1体。ヒット:14(2d10+3)[斬撃]ダメージ。
胞子(再チャージ6):ヴロックは半径15フィートに有毒な胞子を放つ。胞子は角を曲がって広がる。範囲内のクリーチャーすべては難易度14の【耐久力】セーヴィング・スローに成功しなければ、毒状態になる。この毒状態にある間、目標はターンの開始時に5(1d10)[毒]ダメージを受ける。目標はターンの終了時にセーヴィング・スローを再び行なえ、成功すれば自身への効果を終了させる。聖水1本を飲み干しても、目標の効果は終了する。
熱狂的狂信者
中型・人型生物(任意の種族)、任意の善ではない属性
AC:13(レザー・アーマー)
hp:33(6d8+6)
移動速度:30フィート
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
11(+0) | 14(+2) | 12(+1) | 10(+0) | 13(+1) | 14(+2) |
技能:〈宗教〉+2、〈説得〉+4、〈ペテン〉+4
感覚:受動〈知覚〉11
言語:1つ(普通は共通語)
脅威度:2(450XP)
闇への献身:熱狂的狂信者は恐怖状態および魅了状態へのセーヴィング・スローに有利を得る。
呪文発動:熱狂的狂信者は9レベルの術者である。この呪文発動能力値は【知力】である(呪文セーヴ難易度15、呪文攻撃+7)。アルラメリスは以下のウィザード呪文を準備している。
初級呪文(無限回):セイクリッド・フレイムソーマタージー、ライト
1レベル(4スロット):インフリクト・ウーンズ、コマンド、シールド・オヴ・フェイス
2レベル(3スロット):スピリチュアル・ウェポン、ホールド・パースン
アクション
複数回攻撃:熱狂的狂信者は2回の近接攻撃を行なう。
ダガー:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い5フィートあるいは射程20/60フィート、目標1体。ヒット:4(1d4+2)[刺突]ダメージ。
9.戦い終わって
穴の底で首領が倒されたことを知ると、狂信者たちは蜘蛛の子を散らすように逃げ出す。
縦穴で起こっている異変は、巨石のルーンを消すとやがて終わっていく。
以上で今回の異変は終了である。
結末
メリアーチの家へ戻ると彼女は報酬として中に水と黒い石が入っているため目玉のように見える水晶(500gp)と、エルヴン・チェインを君に与える。
エルヴン・チェイン
Elven Chain/エルフの鎖帷子
鎧(チェイン・シャツ)、レア
君はこの鎧を着ているとACに+1ボーナスを得る。
君は中装鎧に習熟していなくても、この鎧に習熟しているとみなされる。
この記事はOpen Game Licenseに基づいて作成されている。Open Game Licenseに該当するのは、クリーチャーやアイテムの名前やステータスなどである。この記事の他の箇所は個人的な使用を除き、いかなる形式でも許可なく複製することはできない。
アウルベアを仲間にできるのが面白そうですね
ありがとうございますぅ。