ネコぶんこ


2022年09月24日 [長年日記]

§ [DnD][5e][MnM] アドベンチャー:倉庫街の猟奇殺人(3レベル)

今週の小冒険はMansions & Monstersで少人数の3レベル向けですぅ。

データ関係はOGLを使ってるので、そちらの参考にもどうぞですぅ。

冒険の概要

この冒険は3レベルのキャラクター2~3人用の短時間で終わるアドベンチャーである。

港の倉庫街で、警備員や作業員が殺される事件が相次いでいる。被害者はいずれも生きたまま内蔵まで達する傷を受け、傷周辺の肉を持ち去られるという猟奇ぶりだ。

これは倉庫街に生まれたデッドゾーンの中に住むグリックの仕業である。この事には警察も薄々気づき、裏ルートから冒険者の手配を行なっている。

キャラクターたちは倉庫街に発生したデッドゾーンの調査と排除を依頼される。デッドゾーンへ挑み、何らかの結末を迎えれば冒険は終了である。

冒険への導入

キャラクターたちが密売人に呼ばれて店にやってくると、そこには警察から流出した捜査資料が並べられている。最近ちまたを騒がせている生きたまま内蔵をえぐられる猟奇殺人事件についてのものだ。

密売人は、警察の幹部がデッドゾーン関係を疑って裏から手を回した仕事だと説明し、キャラクターたちは港の倉庫街に出現したであろうデッドゾーンの探索と、殺人事件に関係する存在の排除を依頼される。

報酬は1人1財力点である。

1.倉庫街概観

倉庫街は大型の物流倉庫が建ち並び、道幅も広いため、さながら巨人の村のようだ。昼夜を問わず物流関係者の出入りはあるが、やはり夜になると人気は減る。

店などは入口近くの国道沿いにコンビニがあるくらいで、内部には自動販売機くらいしかない。

捜査資料に目を通せば、被害者の倒れていた場所は色々だが、この区画の外れにある倉庫裏まで血痕が続いていたことがわかる。

2.デッドゾーンへ

問題の倉庫裏は、コンテナなどが積み重ねられて常に日陰になっている。ここに足を踏み入れると、耳鳴りやめまいといった、デッドゾーンに入った時特有の嫌な感覚に襲われる。

3.ビニール傘?

デッドゾーンの奥は倉庫裏にあるコンテナで行き止まりになっている場所だ。そちらへ向かうと、途中の壁に黒いビニール傘のようなものが2本立てかけられている。難易度13の【判断力】〈知覚〉判定に成功すると、傘のようなものはかすかに動いており、デッドゾーンの生物らしいことに気づける。

ここにいるのは2体のダークマントルで、通りがかるものを捕食しようと待ち伏せしている。キャラクターたちが奥へ進もうとするなら、魔物たちは本性を現わして攻撃してくる。

ダークマントル

小型・怪物、無属性


AC:11

hp:22(5d6+5)

移動速度:10フィート、飛行30フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
16(+3) 12(+1) 13(+1) 2(-4) 10(+0) 5(-3)

技能:〈隠密〉+3

感覚:疑似感覚60フィート、受動〈知覚〉10

言語:-

脅威度:1/2(100XP)


偽装:ダークマントルは動かないかぎり、鍾乳石や石筍などの洞窟の地形と見分けがつかない。

反響感覚:ダークマントルは聴覚喪失状態では疑似感覚を使えない。

アクション

握りつぶし:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い5フィート、クリーチャー1体。ヒット:6(1d6+3)[殴打]ダメージ、およびダークマントルは目標にへばりつく。目標が中型以下でダークマントルが攻撃ロールに有利を得ているなら、目標の頭を呑み込んでへばりつき、ダークマントルがこのようにへばりついているなら、目標は盲目状態かつ呼吸ができない。

ダークマントルは目標にへばりついている間、目標以外のクリーチャーを攻撃できないが、その攻撃ロールに有利を得る。ダークマントルの移動速度は0になって移動速度へのボーナスも受けられず、目標と共に移動する。

難易度13の【筋力】判定に成功したクリーチャーはダークマントルを引き剥がせる。ダークマントルは自身のターンに5フィート移動することで目標から自分を外すことができる。

暗黒のオーラ(1回/日):ダークマントルから半径15フィートに魔法的な暗闇が発せられ、それと共に移動し、角を曲がって広がる。暗闇はダークマントルが(呪文への精神集中のように)精神集中を維持している限り、最大10分まで持続する。暗視はこの暗闇を見通せず、自然の光が暗闇を照らすこともできない。暗闇のどこかが2レベル以下の呪文で作られた光の区域と重なる場合、光を作成している呪文は打ち消される。

4.コンテナの隙間

倉庫裏の通路突き当たりにはコンテナがいくつか積み重ねられており、そこは妙にじめじめと湿気がある。

難易度17の【判断力】〈知覚〉判定に成功すると、ここの隙間に触手の間に大きなくちばしを持つ怪物、グリックが身を潜めていることに気づく。そうでない場合、息を潜めて潜伏しているグリックから奇襲されて不意討ちを受ける。

グリックのくちばしは乾いた血に塗れており、こいつが殺人事件を起こしてきた犯人(人か?)だと自供しているかのようだ。

グリック

中型・怪物、真なる中立


AC:14(外皮)

hp:27(6d8)

移動速度:30フィート、登攀30フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
14(+2) 14(+2) 11(+0) 3(-4) 14(+2) 5(-3)

ダメージ耐性:非魔法的な攻撃による[殴打]、[斬撃]、および[刺突]

感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉12

言語:-

脅威度:2(450XP)


石への擬態:グリックは岩がちな地形での【敏捷力】〈隠密〉判定に有利を得る。

アクション

複数回攻撃:グリックは触手で1回の攻撃を行なう。それがヒットしたなら、グリックは同じ目標にくちばしで1回の攻撃を行なえる。

触手:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い5フィート、目標1体。ヒット:9(2d6+2)[斬撃]ダメージ。

くちばし:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い5フィート、目標1体。ヒット:9(2d6+2)[刺突]ダメージ。

結末

グリックを倒せばデッドゾーンは消え、キャラクターたちは密売人から報酬の1財力点を渡される。殺人事件の方はなんとかなるだろう。後は警察に任せよう。

この記事はOpen Game Licenseに基づいて作成されている。Open Game Licenseに該当するのは、クリーチャーやアイテムの名前やステータスなどである。この記事の他の箇所は個人的な使用を除き、いかなる形式でも許可なく複製することはできない。