ネコぶんこ


2023年09月02日 [長年日記]

§ [DnD][5e] アドベンチャー:砂塵の宮殿(3レベル)

今週の小冒険は3レベルのキャラクター4人用ですぅ。

データ関係はOGLのものを使ってるので、そちらの参考にもどうぞですぅ。

冒険の概要

この冒険は3人用の短時間で終わるアドベンチャーである。

黄塵の砂漠と呼ばれる砂漠地帯には、かつて栄華を誇った王の離宮が埋もれている。今は魔物の住み家となったそこには、多くの財宝が隠されている。

キャラクターたちが離宮に挑み、宝を得たら冒険は終了である。

冒険への導入

このアドベンチャーは黄塵の砂漠と呼ばれる砂漠地帯にある街から始まる。キャラクターたちは、かつて栄華を誇ったマリヨス王の離宮についての噂を聞く。

マリヨス王の離宮は砂の海に沈んで久しいが、最近、ある冒険者が離宮への地図とおぼしき発掘品を持ち帰った。意外にも、それはこの街から90km(60マイル)ほどの地点にあるらしい。その地図はいつの間にか複製品が流出し、街の人々の多くが知るものになっている。

キャラクターたちも何らかのつてでその地図を手に入れ、マリヨス王の離宮へ挑むことになる。

1.旅路

砂漠は風が強く、身を隠す場所は少なく、水も少ない。片道5日(砂漠の荒れ地は移動困難な地形で、1日18kmしか移動できないものとする)分の水や食料を準備する必要がある。

砂漠の移動中、1日の間道に迷わず移動するには、難易度13の【判断力】〈生存〉判定に成功しなければならない。失敗した場合、1時間かけて再挑戦できる。

2.離宮への入口

90kmの旅を終えたら、近くに砂で黄色く汚れた白い宮殿が見えてくる。その近くには数人の人影が見える。

地面近くに強風が吹いていて砂が巻き上げられているために不利を受けた難易度12の【判断力】〈知覚〉判定に成功すれば、その人影がホブゴブリンで、ジャイアント・ハイエナも連れていることがわかる。

ホブゴブリンは全部で4人おり、1頭のジャイアント・ハイエナを従えて宮殿の入口である門を守っている。

彼らを倒してから尋問するなら、彼らはシャーマルゥなる青い竜の世話をしている盗賊の一党で、偶然見つけたこの廃墟をねぐらに定めたところだと言う。

ジャイアント・ハイエナ

大型・野獣、無属性


AC:12

hp:45(6d10+12)

移動速度:15m(50フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
16(+3) 14(+2) 14(+2) 2(−4) 12(+1) 7(−2)

技能:〈知覚〉+3

感覚:受動〈知覚〉13

言語:-

脅威度:1(200XP)


大暴れ:ハイエナが自分のターンに近接攻撃でクリーチャーのヒット・ポイントを0にしたら、ハイエナはボーナス・アクションとして移動速度の半分まで移動して噛みつき攻撃を行なえる。

アクション

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:10(2d6+3)[刺突]ダメージ。

ホブゴブリン

中型・人型生物(ゴブリン類)、秩序にして悪


AC:18(チェイン・メイル、シールド)

hp:11(2d8+2)

移動速度:9m(30フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
13(+1) 12(+1) 12(+1) 10(+0) 10(+0) 9(-1)

感覚:暗視18m(60フィート)、受動〈知覚〉10

言語:共通語、ゴブリン語

脅威度:1/2(100XP)


連携打撃:ターンに1回、無力状態ではないこのホブゴブリンの味方がクリーチャーの1.5m(5フィート)以内にいるなら、そのクリーチャーを目標にした武器攻撃がヒットした場合、このホブゴブリンは追加で7(2d6)ダメージを与える。

アクション

ロングソード:近接武器攻撃:攻撃+3、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:5(1d8+1)[斬撃]ダメージ、あるいは両手で持っている場合、6(1d10+1)[斬撃]ダメージ。

ロングボウ:遠隔武器攻撃:攻撃+3、射程45/180m(150/600フィート)、目標1体。ヒット:5(1d8+1)[刺突]ダメージ。

3.中庭

壁で囲われた離宮の中庭は砂嵐の影響はなく、枯れかけてはいる泉があり、周辺に緑の草木が生えている。

中庭をまっすぐ進めば一番大きな白い石造りの建物の扉があり、東側には木製の扉がが朽ちた倉庫のようなすすけた石造りの建物がある。

白い石造りの建物の扉には鍵がかかっている。解錠の難易度は盗賊道具を使った難易度12の【敏捷力】判定だ。

白い建物に入るなら「5.離宮のあるじ」、倉庫らしき建物に入るなら「4.宝物庫だった場所」に進むこと。

4.宝物庫だった場所

ここはかつて宝物庫だった場所だ。床には砂と一緒に5gpが散らばっているくらいだが、部屋の奥には立派な宝箱が置かれて、その影には朽ちていない2振りの剣が置かれている。

しかし実はこの宝箱はミミック、2振りの剣はいずれもフライング・ソードで、キャラクターたちの誰かが手を触れた時点で攻撃を開始する。

ミミックはその腹の中に500gpを貯め込んでいる。

ミミック

中型・怪物(変身生物)、真なる中立


AC:12(外皮)

hp:58(9d8+18)

移動速度:15フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
17(+3) 12(+1) 15(+2) 5(-3) 13(+1) 8(-1)

技能:〈隠密〉+5

ダメージ完全耐性:[酸]

状態完全耐性:伏せ状態

感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉11

言語:-

脅威度:2(450XP)


偽装(物体形態のみ):ミミックは動かないかぎり、ただの物体と見分けがつかない。

吸着(物体形態のみ):ミミックは触れたものすべてに吸着する。ミミックに吸着された超大型以下のクリーチャーはつかまれた状態(脱出難易度13)になる。このつかみから逃れるために行なわれる能力値判定には不利を受ける。

つかみの達人:ミミックはそれによりつかまれた状態のクリーチャーへの攻撃ロールに有利を得る。

変身生物:ミミックはアクションを使用し、物体に変身したり不定型な真の姿に戻ることができる。そのステータスはすべての形態で同じである。身につけていたり持ち運んでいる物品は変身しない。死ぬと元の姿に戻る。

アクション

擬足:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:7(1d8+3)[殴打]ダメージ、ミミックが物体形態の場合、目標はその吸着の特徴の対象になる。

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:7(1d8+3)[刺突]ダメージおよび4(1d8)[酸]ダメージ。

フライング・ソード

小型・人造、無属性


AC:17(外皮)

hp:17(5d6)

移動速度:0フィート、飛行50フィート(ホバリング)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
12(+1) 15(+2) 11(+0) 1(-5) 5(-3) 1(-5)

セーヴィング・スロー:【敏】+4

ダメージ完全耐性:[精神]、[毒]

状態完全耐性:恐怖状態、消耗状態、石化状態、聴覚喪失状態、毒状態、麻痺状態、魅了状態、盲目状態

感覚:暗視60フィート(この半径外は見えない)、受動〈知覚〉7

言語:-

脅威度:1/4(50XP)


外見偽装:ソードは動かないでいる間、ただの剣と区別がつかない。

魔法抑止が弱点:ソードはアンティマジック・フィールドの範囲内で無力状態になる。ディスペル・マジックの対象となった場合、ソードは術者の呪文セーヴ難易度に対する【耐久力】セーヴィング・スローに成功しなければ、1分間気絶状態になる。

アクション

ロングソード:近接武器攻撃:攻撃+3、間合い5フィート、目標1体。ヒット:5(1d8+1)[斬撃]ダメージ。

5.離宮のあるじ

正面にある立派な建物の中には、羽毛入りクッションの上で丸まったブルー・ドラゴン・ワームリングが、3体のホブゴブリンにかしづかれている。

侵入者に昼寝の邪魔をされたブルー・ドラゴン・ワームリングのシャーマルゥは口からパチパチと電撃を散らしながら、不機嫌そうにホブゴブリンたちに戦うよう命令する。

シャーマルゥとホブゴブリンたちを倒したなら、キャラクターたちは部屋にある豪奢な宝箱(これはミミックではない!)から、100pp、3000gp、10000sp、500cpおよび、250gpの陸サンゴの枝を3本を見つけられる。なお、この宝箱も250gp相当の値打ち物である。

ブルー・ドラゴン・ワームリング

中型・ドラゴン、秩序にして悪


AC:17(外皮)

hp:52(8d8+16)

移動速度:30フィート、穴掘り15フィート、飛行60フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
17(+3) 10(+0) 15(+2) 12(+1) 11(+0) 15(+2)

セーヴィング・スロー:【敏】+2、【耐】+4、【判】+2、【魅】+4

技能:〈隠密〉+2、〈知覚〉+4

ダメージ完全耐性:[電撃]

感覚:疑似視覚10フィート、暗視60フィート、受動〈知覚〉14

言語:竜語

脅威度:3(700XP)


アクション

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+5、間合い5フィート、目標1体。ヒット:8(1d10+3)[刺突]ダメージおよび3(1d6)[電撃]ダメージ。

電撃のブレス(再チャージ5~6):ドラゴンは長さ30フィートで幅5フィートの直線上に電撃を吐く。範囲内のクリーチャーは難易度12の【敏捷力】セーヴィング・スローを行ない、失敗したら22(4d10)[電撃]ダメージ、成功したら半減ダメージを受ける。

ホブゴブリン

中型・人型生物(ゴブリン類)、秩序にして悪


AC:18(チェイン・メイル、シールド)

hp:11(2d8+2)

移動速度:9m(30フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
13(+1) 12(+1) 12(+1) 10(+0) 10(+0) 9(-1)

感覚:暗視18m(60フィート)、受動〈知覚〉10

言語:共通語、ゴブリン語

脅威度:1/2(100XP)


連携打撃:ターンに1回、無力状態ではないこのホブゴブリンの味方がクリーチャーの1.5m(5フィート)以内にいるなら、そのクリーチャーを目標にした武器攻撃がヒットした場合、このホブゴブリンは追加で7(2d6)ダメージを与える。

アクション

ロングソード:近接武器攻撃:攻撃+3、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:5(1d8+1)[斬撃]ダメージ、あるいは両手で持っている場合、6(1d10+1)[斬撃]ダメージ。

ロングボウ:遠隔武器攻撃:攻撃+3、射程45/180m(150/600フィート)、目標1体。ヒット:5(1d8+1)[刺突]ダメージ。

結末

思わぬところで竜と出会うことになるが、キャラクターたちは竜と戦っただろうか? それとも、宝をあきらめて引き返しただろうか? この竜にまつわる話を続けるのも面白いかもしれない。

この記事はOpen Game Licenseに基づいて作成されている。Open Game Licenseに該当するのは、クリーチャーやアイテムの名前やステータスなどである。この記事の他の箇所は個人的な使用を除き、いかなる形式でも許可なく複製することはできない。