2010年10月28日 「情報が少な過ぎる。――否、流布している情報は凡て、元のところで蜘蛛に操作されている。だから第三者のどのような判断も、どのような行動も、凡て蜘蛛の引いた筋書き通りに運ぶんだ」 編集
§ [DnD][4e][ChaosScar] Rob Wieland『先駆者の塔(Vanguard Tower)』Dungeon #182(4レベル)
混沌の痕(Chaos Scar)には多くの冒険者が失われた財宝、強力な魔法、そして汚らわしいモンスターを退治することを求めてやってくる。“痕”(The Scar)にはその3つのいずれもおびただしく、災い転じて――他の誰でもない自分の――福となそうとするものもいる。シュルートゥズというビホルダー・ガウスもそうやって暴利を貪っている。彼以外の誰がラスト・モンスターを捕らえようと考えるだろうか?
自然物と建造物の特徴が奇妙に組み合わさった角柱型の塔が、地面から突き出ている。その側面はなめらかに削られた石というよりはごつごつした岩肌のようだ。人の手が入った表面にある窓は自然の窪みのようにも見えるが、太陽はそれぞれの窪みにはめられたガラスに反射している。塔の1階にある2枚の大きな扉は暗闇に続き、石を削るつるはしとシャベルの音が建造物の中に響いている。
今回は『MM2』が出た時によく話されていたあるモンスターによるビジネスのシナリオですぅ。呪文サービスの価格が一律な裏には対ダンピングの濡れ仕事部隊がいるとか、4eでアイテムの売却価格が渋くなったのは文明の崩壊か商人の台頭かみたいな話をよくするので、こういう世界の仕組みをシステムで読み解く試みは凄く好みですぅ。
2012年10月28日 極端走り 編集
§ [DnD][4e] セッティング用シナリオ紹介
4eで単体リリースされた各世界セッティング用シナリオの紹介ですぅ。いずれも何度かのセッションで終わらせる設計になっているですぅ。
『スペルガルドの笏塔』、『失われし王冠を求めて』の敵は『Monster Vault』などで調整することをおすすめしますぅ。
『スペルガルドの笏塔』/『Scepter Tower of Spellgard』[Amazon.com]
フォーゴトン・レルムが舞台の、スペルガルド要塞の廃墟の守護者であり訪れた者が知りたいことを幻視するレイディ・サハレルと、彼女をめぐる陰謀を描いたシナリオですぅ。
“この地を訪れる者のほとんどは危険を冒してでも知りたい何かを持っている”という非常に魅力的な背景はあるけど、シナリオの大半がダンジョンの探検になってしまうのはちょっと残念ですぅ。このあたりプレイヤはPCの知りたいことを強調し、DMもそれをクエストとして拾ったり狂言回しのNPCを活用するなどして補完していくと、一味違った雰囲気をつけられると思いますぅ。
データも今となっては古いほうなので、適宜調整したほうがいいですぅ。
2~4レベル向けで、『フォーゴトン・レルム・キャンペーン・ガイド』の「ラウドウォーター」などを終わらせた2レベルPCが挑むとちょうどいいようにはなっているけど、物語に関係があるわけではないですぅ。
『失われし王冠を求めて』/『Seekers of the Ashen Crown』[Amazon.com]
ちょっとしたシャーンの下水掃除だったはずが、アーティファクトのかけらを手に入れたPCたちがとんでもない事件に巻き込まれるエベロンを舞台としたシナリオですぅ。偶然パーツのひとつを手に入れたPCたちが争奪戦に巻き込まれるあたり、ルパン三世のTVスペシャルみたいなノリでもいけると思いましたぁ。
戦闘遭遇はPCの想定平均レベルより上のレベルになっているものが多く、アーティファクトで戦力が底上げされるとはいえちょっと厳しめかもしれないですぅ。
2~5レベル向けで、『エベロン・キャンペーン・ガイド』の「予言のマーク」を終わらせた2レベルPCが挑むとちょうどいいようにはなっているけど、物語に関係があるわけではないですぅ。
『Marauders of the Dune Sea』[Amazon.com]
砂の嵐に隠されたエイサスに緑があった時代の遺跡を探検するオーソドックスなダンジョンものに荒野の野盗団や秘術で世界を支配する魔王などの影をちらつかせた、Dark Sun用のシナリオですぅ。
遺跡を探検して財宝を探す単純なシナリオだからこそ、野盗団や魔王がスパイスとしてくどくなりすぎず、うまいアクセントとしてエイサスの特異さを紹介できる良シナリオですぅ。特にシナリオのフィナーレが敵の強大さをアピールしつつPCのアクションとしてもかっこいいものになってるのがいいですぅ。
シナリオの舞台になるダンジョンの造りは単純で、どちらかというと戦闘遭遇の楽しみに重点が置かれているですぅ。戦闘のバランスも『モンスター・マニュアル3』での見直しを経た後のものなので、より洗練されてますぅ。
2レベル向け(終了すれば4レベルになる予定)で、『Dark Sun Campaign Setting』の「Sand Raiders」などを終わらせた2レベルPCが挑むとちょうどいいようにはなっているけど、相変わらず物語に関係があるわけではないですぅ。
『Halls of Undermountain』[Amazon.com]
これは先の三本とは少し違ってフォーゴトン・レルムのウォーターディープ地下に広がる大ダンジョン、アンダーマウンテンを舞台にしたシナリオを三本収録したものですぅ。
ただし、各シナリオとも敵のデータは『Monster Vault』を参照する形式になっていて、これ一冊ではプレイできないですぅ。
また、これはアンダーマウンテンの紹介サプリメントでもあるのでその他の有名な場所やモンスタなど、アンダーマウンテンを舞台にしたシナリオを自作するための素材も豊富に揃ってますぅ。
収録シナリオはいずれも1~5レベル向けで、どれでも好きな順にプレイできるですぅ。
2013年10月28日 編集
§ [Promiscuus] だるだる
倦怠感が酷いなら検査を受けてはいかがかと言われるも、そもそもどこでどういう検査を受ければいいのかがわからないし、注射をされるのは色々と駄目なのでどふもこふもですぅ。
2014年10月28日 編集
§ [TRR][Oni] リプレイ『鬼の話~エンディングフェイズ:シーン14』
エンディングフェイズ:シーン14・毘沙門組の最期(貞親)
GM:中山が町奉行に狼藉を働いたのは確かなので、そのことを指摘すれば目付は中山の屋敷を査察します。
貞親:まあ、そこはやってもらいましょう。証拠が揃ってた方が蹴りは着けやすいですし。
GM:毘沙門組から盗まれた物品が中山の屋敷から押収され、彼の権力失墜はほぼ確定。頼みにしていた幕閣からの擁護もなく、そのまま身分は剥奪され裁きを待つ身です。町奉行としては、数年前の詮議からやり直しして渡辺充の無実を証明することも可能です。 貞親:ふむ。せっかくなのでそれもやっておきましょう。無実の罪は証明しておかんとならん。
銀次郎:それは是非いってあげていただきたい。
貞親:「我々が剥奪した尊厳は我々によってしか取り戻すことができないのだ」
蘭学奉行と目付による捜査が進む中、中山が裁きの場に引きずり出されたとの報を聞いた老中某は書状を握りつぶし、それを火鉢にくべていた。
「ええい……役に立たぬ……っ。次の手駒を探さねば」
随分と目をかけ、便宜も図ってやった。老中とはいえ権力を振りかざすのはただではないのだ。
「誰か、誰かある!」
応えはない。野卑な声の反響もそのうちやみ、水を打ったような静寂が訪れ、その気持ち悪いぐらい静かな屋敷の中をすり足で歩く音が近づき、す、と障子の裏に影が現われる。
「貴殿のなされようは目に余る」
「な、何者!?」
久しく握ったことすらなかった刀に手をかけ、障子の向こうをうかがう。
「何もなさらない方がよろしいですよ。私は……貴殿が中山とご懇意になされていたことを知っているのですから」
「ひ、平賀か? 丁度良い。今からお主のところへ使いを参らせようと思っておったのだ」
精一杯媚びた声音を作り、喉元へ突きつけられた刃に抵抗する。この男が何かを喋ればこの身は破滅しかねない。
「そうですか。ですがそうなさらない方がよろしいでしょう」
「常ならば町奉行でお主の出世も終わりだ。だが、わしならば……」
「結構です。そのような栄達はいり申さぬ」
ぴしゃりと出された一声は、絶対の拒絶を意味していた。
「私はこの江戸を脅かすものを許しませぬ。江戸を脅かせば人が死ぬる。あなたひとりの命と町人ひとりの命。私にとってはまったく同じものだ。それは断じて許しませぬ」
江戸町奉行の鑑ともいうべき正論を、まったくの躊躇なしに投げつけてくる。
「ご隠居なされい。さすれば貴殿と中山の関係、私の胸の内に治めましょう」
「ぐ、ウ……」
少しの沈黙の後、老中某は膝を折った。
「おわかり頂けて嬉しい限り。私はあなたの死も望んでおりませぬ。腹を切るとか切らぬとか、そのような面倒事も御免被る」
彼にとって、すべての命は等価なのだ。それがたとえ欲得に塗れたこのような男のものでも。
「それでは、次にお会いする時は憑きものが落ちていると良いですな」
それきり、音もなく影は消えていった。
権勢を振るっていた老中の某が病を理由に隠居を申し出て、政の表舞台から姿を消したのはそれから数日後のことである。
2023年10月28日 編集
§ [DnD][5e] アドベンチャー:半神の嵐(5レベル)
今週の小冒険は5レベルのキャラクター4人用ですぅ。
データ関係はOGLのものを使ってるので、そちらの参考にもどうぞですぅ。
冒険の概要
この冒険は5レベルのキャラクター4人用の短時間で終わるアドベンチャーである。
キャラクターたちが滞在している町から近くにあるレイリイ村の人々が、命からがら逃げてきた。彼らは北の山の神を自認するフロスト・ジャイアントのスギャーンダが生贄と財宝を求め、配下を率いて山を下りてきたのだ。
キャラクターたちは町の人々と難民たちからスギャーンダ討伐を乞われる。スギャーンダは軍勢に守られてレイリイ村に滞在している。彼を倒せば冒険は終了だ。
冒険への導入
キャラクターたちが滞在している町に、近くにあるレイリイ村から着の身着のままで逃げてきた一団が到着した。彼らは北の山に住み神を自認するフロスト・ジャイアント、スギャーンダが軍を率いて略奪行を始め、村が狙われたので逃げてきたのだという。
町の人々はこれを重く見てキャラクターたちにスギャーンダ討伐を依頼する。報酬は1人500gpだ。
1.レイリイ村までの道のり
レイリイ村まではそんなに遠くなく、ほんの18km(12マイル)ほどだ。この距離でならスギャーンダはキャラクターたちの滞在している町までその日のうちに攻撃を仕掛けられるだろう。
GMは旅の途中にランダム遭遇を起こしてもよい。
2.先遣隊
キャラクターたちがレイリイ村へと移動していると、残り6km(4マイル)まで近づいたところで、群れに分かれて移動しているオーガたちと行き合う。彼らは既に更なる略奪のために先遣隊を動かしているのだ。
難易度12の【知力】〈歴史〉判定に成功すれば、この規模なら小さな村のひとつやふたつを滅ぼすに十分な軍であることがわかるが、同時にここで1つの部隊を潰した程度ですべての被害を食い止められないことも理解できる。
オーガたちをやり過ごすには、難易度8の【敏捷力】〈隠密〉判定に成功する必要がある。
それでもここで巨人たちと戦うなら4体のオーガと戦闘になる。
オーガ
大型・巨人、混沌にして悪
AC:11(ハイド・アーマー)
hp:59(7d10+21)
移動速度:12m(40フィート)
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
19(+4) | 8(-1) | 16(+3) | 5(-3) | 7(-2) | 7(-2) |
感覚:暗視180m(60フィート)、受動〈知覚〉8
言語:共通語、巨人語
脅威度:2(450XP)
アクション
グレートクラブ:近接武器攻撃:攻撃+6、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:13(2d8+4)[殴打]ダメージ。
ジャヴェリン:近接/遠隔武器攻撃:攻撃+6、間合い1.5m(5フィート)または射程9/36m(30/120フィート)、目標1体。ヒット:11(2d6+4)[刺突]ダメージ。
3.村の門
レイリイ村の近くに着くと、村の数カ所から煙が立ち上っているのが見える他、巨人たちを足止めして死んだであろう衛兵や村人たちの死体が数名、転がっている。
そして柱で区切られただけの粗末な村の門に近づくと、そこには柱に体をもたれさせて片方の頭が昼寝をしているエティンがいる。
エティンをやり過ごすためには、難易度14の【敏捷力】〈隠密〉判定が必要である。
エティン
大型・巨人、混沌にして悪
AC:12(外皮)
hp:85(10d10+30)
移動速度:40フィート
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
21(+5) | 8(-1) | 17(+3) | 6(-2) | 10(+0) | 8(-1) |
技能:〈知覚〉+4
感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉14
言語:オーク語、巨人語
脅威度:4(1100XP)
双頭:エティンは【判断力】〈知覚〉判定および気絶状態、恐怖状態、聴覚喪失状態、魅了状態、盲目状態、および朦朧状態へのセーヴィング・スローに有利を得る。
常時覚醒:エティンの頭が片方寝ているとき、もう片方は起きている。
アクション
複数回攻撃:エティンは2回攻撃を行なう。1回はバトルアックス、もう1回はモーニングスター。
バトルアックス:近接武器攻撃:攻撃+7、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:14(2d8+5)[斬撃]ダメージ。
モーニングスター:近接武器攻撃:攻撃+7、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:14(2d8+5)[殴打]ダメージ。
4.廃墟
レイリイ村の中に入ると、巨人たちの手荒な家捜しで家々のほとんどは屋根が外され、そこから奪われた食べ物入りの樽や貨幣の入った壺が家の外に出されている。立ち上っている煙は火のかかっている家をそのまま壊し、燃やしてしまった跡だとわかる。
村の中心付近にある家はいくつか壊され、その上にフロスト・ジャイアントが座っている。彼こそスギャーンダ。北の山を支配する巨人の王である。
スギャーンダはたかが小さき者が数名と完全に侮り、腹ごなしのつもりでキャラクターたちに襲いかかってくる。
フロスト・ジャイアント
超大型・巨人、中立にして悪
AC:15(つぎはぎの鎧)
hp:138(12d12+60)
移動速度:12m(40フィート)
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
23(+6) | 9(-1) | 21(+5) | 9(-1) | 10(+0) | 12(+1) |
セーヴ:【耐】+8、【判】+3、【魅】+4
技能:〈運動〉+9、〈知覚〉+3
ダメージ完全耐性:[冷気]
感覚:受動〈知覚〉13
言語:巨人語
脅威度:8(3900XP)
アクション
複数回攻撃:フロスト・ジャイアントはグレートアックスで2回の攻撃を行なう。
グレートアックス:近接武器攻撃:攻撃+9、間合い3m(10フィート)、目標1体。ヒット:25(3d12+6)[斬撃]ダメージ。
岩:遠隔武器攻撃:攻撃+9、射程18/72m(60/240フィート)、目標1体。ヒット:28(4d10+6)[殴打]ダメージ。
結末
スギャーンダを倒せば、彼に率いられていたオーガたちは瓦解する。キャラクターたちはそれを示すために近辺のオーガたちに武威を示す必要があるかもしれない。
この記事はOpen Game Licenseに基づいて作成されている。Open Game Licenseに該当するのは、クリーチャーやアイテムの名前やステータスなどである。この記事の他の箇所は個人的な使用を除き、いかなる形式でも許可なく複製することはできない。
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