ネコぶんこ


2012年03月19日 みすぼらしく、あまり日を浴びているようには思えないこの連中は、Tシャツに短パンというラフな身なりで楽しそうに冗談を言い合っている。 [長年日記]

§ [DnD][4e][LnL] 『1時間でやるD&D(The One-Hour D&D Game)』

伝説と伝承

マイク・ミアルス

今週、私は次世代のゲームで私たちが行ない、君たちが体験できるデザインの目標を平易な言葉で語ろうと思う。

1981年のベーシック・セットを再びプレイすることで目から鱗が落ちた。私がゲームに加えた追加ルールを含めても、キャラクター作成にかかる時間は5~10分程度だったのだ。45分ほどのプレイで、私たちは冒険者のパーティを全員(ドワーフのファイター、ヒューマンのマジックユーザー、ハーフリングのシーフ)作成し、キャラクターを砦の廃墟へと冒険に向かわせ、そして小規模なダンジョンで6つの部屋を探索した。その探索はゴブリンとホブゴブリンとの戦闘2回を含むものだった。私たちはかなりのんびりとしたペースで遊んだ。この間プレイヤーを導くベーシックD&Dと私のハウス・ルールの双方に対する多くの質問とふんだんなキャラクター間のロールプレイが行なわれた。

私が思うに、D&Dは絶対にこうしたプレイをサポートしなくてはならない。それがD&Dをプレイするためのたったひとつの方法であってはならないが、面倒であったり不完全な体験と思わせないことはゲームを楽しくプレイするための方法として不可欠だ。君は1時間で完全なアドベンチャーができるだろう。たった1回の遭遇ではない、キャラクターを作成するだけのセッションではない、大部分のプレイヤーが完全なシナリオだと感じる序、破、急のあるアドベンチャーだ。この決意はこれらの工程を始めることを助ける原理のひとつだ。

それでは何をきちんと1時間で行なわねばならないのだろう? 私が行なった冒険の計画を立てた原稿は私が行いたいことを表現している。このアドベンチャーで、キャラクターはハーフリングから宝の地図を買い、オーク王の墳墓がある場所まで森の中を移動し、墳墓に仕掛けられたいくつかの罠をやりすごして玄室へ到るためのパズルを解き、不意討ちしてくるスケルトンと戦い、そして怒れるオーク王の魂と墳墓を護る動く石像を倒す。オーク王に最後の安息を与えたら、キャラクターは彼の魔法の斧と宝石をいくつか探し出せる。

この種のアドベンチャーは私が真に次世代のゲームでプレイヤーに体験して欲しいことだ。私が行なったアドベンチャーには、NPCとの交流、パズルを解く、いくつかの緊張感ある戦い、そして結末に得られる報酬があった。驚くなかれ、これには私たちが以前話したD&Dの三本柱――戦闘、探索、そして交流――プレイの鍵となる役割すべてがアドベンチャーに含まれている。何より、アドベンチャーは一貫した緊張感を持っていた。戦闘は簡単だがひりつき、キャラクターは敗北と紙一重のところで勝利をもぎ取った。墳墓のパズルとハーフリングとの交流のどちらも戦闘と同じくらい時間がかかった。

理想的な1時間で行なえる完全なアドベンチャーを目指す場合、私たちはいくつか重要な通過点がある。

  • 使いやすいコアルール。それらは進行が速く満足できるゲームを作る。
  • キャラクターの複雑度はテーブルにあふれずゲームを遅くしない程度。誰かが複雑なキャラクターを持つことはいい。そのキャラクターがよくやるアクションを解決するのに長い時間がかかるようならそれは不快要因となる。
  • テーブルにおいて理解されやすいモンスター。これは上記のキャラクターについての考えと似ている。いくつかのモンスターが複雑であることはいいが、その複雑さは挑戦的なモンスターとしてDMが操作できるもので、テーブルで理解するのに時間がかかるものであってはいけない。
  • DMが必要なルールはアドベンチャーの中で1回の大きな乱闘から断続的な戦闘の連続まで、多様な戦闘がこなせるルールだ。キャラクターの能力の限界までどれだけのモンスターと罠をぶつけてもいいのか示唆してくれるアドベンチャーをデザインするシステムが私は欲しい。私は一度の戦闘に費やせる経験点を計算し、小さな戦闘をいくつも作ったり、私が選んだ環境にモンスターをちりばめておくことができる。

もちろん、私は長年D&Dをプレイしていた人たちすべてが今までの方法を捨てて1時間アドベンチャーを行なうことに集中するなどと思ってはいない。しかし、この評価基準は、私たちがより長い時間をかけたプレイを行なうセッションに拡大することができる出発点を作ることができる。1時間セッションをサポートすることで、それを2時間、4時間、あるいは一日中のゲームへ拡大したゲームを作成することはとても容易になる。

DMがデザインを行なう基準がアドベンチャーに集中すると、私たちが異なるキャンペーンのスタイルを扱う助けになるという理想もある。砂場型DMは地域の地図でもとから危険な場所に、高レベル経験点用の冒険を置いておくことができる。町の隣にある森にひとつふたつの1レベル用アドベンチャーを作り、南にある恐怖の山には10レベル用アドベンチャーを準備しておく。アドベンチャー――あるいはどのようなものかは君しだいだが、1セッションでのプレイ――に集中することで、私たちはより柔軟で異なるスタイルのDMがテーブルで使いやすいシステムを構築できる。

先週の投票

マイクのアンデッド退散についての考えをどう思う?
私は以前の版のようなアンデッド退散よりはこの方法が好きだ。 1919 47.3%
私はベーシックD&D、AD&D、そしてD&D第2版のような退散が好きだ。 613 15.1%
私はアンデッド退散という考えは好きだが、私はこれらのどれも好きではない。 533 17.5%
私は第4版のものが好きだ。 504 12.4%
私は第3版のものが好きだ。 346 8.5%
私はアンデッド退散がゲームに必須ではないと考える。 138 3.4%
合計 4053 100.0%