ネコぶんこ


2014年03月03日 [長年日記]

§ [DnD][4e][LnL] 『ウォーロックのアップデート(Warlock Update)』

マイク・ミアルス

先週はソーサラーについて若干の情報を開示した。今週はD&D Nextのウォーロックについて語ろう。

ソーサラーと同様、最初のプレイテストでウォーロックについて得られたフィードバックは、見せられたプレイヤーは一部の公開された要素を好んでいたが、それには過去の象徴的なものと強く関連付けられていないことへの失望を示していた。私たちはこのクラスをデザインするために、旧版のウォーロック2種類に加え、第3版のTome of Magicに収録されていたバインダーも参照することにした。最終的に、ウォーロックは第4版と第3版のウォーロックのあり方を混ぜ合わせたものとして形作られた。そこには第4版のウォーロックをデザインするときに影響を受けたバインダーのあり方も取り入れられている。

ウォーロックは世界外の強大な存在と契約を結ぶ。その強大な存在は――ソーサラーやウィザードよりも少ない――ほんのいくつかの呪文としてウォーロックに魔法の力を与える。だが、ウォーロックは同時に妖術と呼ばれる魔法能力も身につける。これらの妖術はウォーロックに呪文を儀式として発動させ、独自の魔法の力を得て、そして特定の呪文を無制限に使えるようにする。妖術はウォーロックを象徴する魔法能力だ。君は簡易呪文や特技をステロイド――ウォーロックが何度も使用できる強力な能力――と考えることができる。

ウォーロックは他の秘術使いよりも少し変わった方法で呪文を使う。ウォーロックはわずかな呪文を一日に得るが、それらの呪文はウォーロックのレベルを基準にした呪文スロットで発動する。高レベルのウォーロックは同レベルのウィザードより発動できる呪文は少ないが、それらの呪文はどれももっとも高い可能性を持っている。ウォーロックはクラスの呪文リストから呪文を選び、さらに契約を結んだ存在を基準にボーナス呪文を得られる。

ウォーロックは世界外の強力な存在との契約を3種類の中からひとつ選び、キャラクターは独自の能力群を得る。剣の契約でウォーロックは戦場で振るう純粋な魔法の武器を作成できる。鎖の契約でクアシトやスードゥ・ドラゴンのようにウォーロックに奉仕するクリーチャーを使役できる。書の契約でウォーロックはより深い秘術の力を引き出すことができる。ウォーロックはこれら3種類の契約をどの強力な存在とも結ぶことができる。何種類かの妖術はウォーロックの契約能力を強化する。

ウォーロックはソーサラーやウィザードよりも肉体的に強く、戦闘においてはクレリックやローグ並みである。多くのウォーロックは一匹狼や追放者として魔法なしでも生きる術を学んでいるため、彼らは軽装鎧と単純武器を扱うことができる。

D&Dの秘術使い3種類――ウィザード、ウォーロック、そしてソーサラー――を見たならば、君は傾向を見いだせるだろう。ウィザードは魔法の学徒で、その魔法の使い方にはもっとも柔軟性を持っている。彼らはより多くの呪文を、より広い範囲の呪文を学んでいくことができる。特定の状況に直面したとき、ウィザードは打開するための適切な呪文を持っている可能性がもっとも高い。

ソーサラーはより少ない呪文しか覚えない専門家だが、彼らはそれらをより効果的にするために変化させたり拡大させることができる。特定の状況や挑戦と直面したソーサラーは、そこに適合させるために呪文をねじる。

ウォーロックは呪文発動の柔軟性についてウィザードやソーサラーには及ぶべくもないが、彼らは呪文発動に独自の裏技を仕掛けたり特化する点の強さについて可能性を持っている。特定の状況に直面したウォーロックは、手持ちに適切な呪文があるかどうかは心配せず、その代わりにクラス独自の特徴と強力な呪文発動の力で挑戦を克服しようとする。

マイク・ミアルス

マイク・ミアルスはD&Dのリサーチ&デザイン・チームのシニア・マネージャだ。彼はレイヴンロフトのボードゲームやD&D RPGのサプリメント何冊かを手がけている。