2014年04月27日 [長年日記]
§ [Promiscuus] ザビ家の裔
第二次ネオ・ジオン抗争前後でミネバ・ザビの動きがごたごたしすぎているらしいので、このさいいっそ蜂起する直前のシャアを取材した先輩から引き継いだジャーナリストが、資料を整理したり立喰師との邂逅を重ねるうちにミネバ・ザビという個人は存在しなかったことに気づいてしまうサイドストーリィを作ればいいのではないかと気づいたですぅ。
「シャアはこのミネバらしき人物をアクシズから逃がすときに一切の経歴を洗浄し、新たな人生を与えている。安全のために?」
老兵は口を結んだまま、若造に視線を向ける。それが答えだ。
「ミネバ・ザビという情報に結びついた個人を消すためか?」
その答えを聞き満足げに頷くと、かつてシャア・アズナブルの部下だった男は口を開いた。
「そう。あの方は自分ではなしえぬことを彼女の名に託した。宇宙移民のイノセントな代弁者の聖像は存続しなければならない。だが、彼女ひとりに押し付けられるべきでもない」