2015年04月18日 [長年日記]
§ [DnD][4e] 2013年12月08日(無題)
アゼリ・アダナ(ロングトゥース・シフターのガーディアン/ウォーデン/ホーンド・チャンピオン/エグゾールテッド・エンジェル29):。嵐や吹雪などいろいろな現象を起こして周囲の味方を護る自然の戦士。ケモ要員。プレイヤはアシタカ氏。
エスペランザ(エラドリンのスカラー/メイジ/スペルストーム・メイジ/エルフ・ハイ・メイジ29):冷気も好きだけど手広く属性を使えるようになった秘術使い。トリガーハッピー。プレイヤは荒原の賢者氏。
グスタフ・トラップ(ヒューマンのグルームロート・エミッサリー/シーフ/パラゴン・シーフ/レジェンダリィ・シーフ29):速くて痛い弓使いから転向した二刀流剣士。装甲は心許ない。バックスタブ人生。プレイヤは森聖氏。
セヴン(ドワーフのマーセナリー/ウォーロード/キャプテン・オヴ・フォーチュン/ウォーマスター29):斧を偏愛するドワーフ。飛び込んできた敵はひどい目にあう。キャプテンにしてジェネラルにしてマスター。流しの将軍をやっている。プレイヤは隠者氏。
ウィーヴァーたちを助けリヴァイアサンを鎮めた旅から一年と四ヶ月が過ぎた。
パーティはふたたびそれぞれの運命に導かれてそれぞれの偉業をこなしていたが、エスペランザの領界に炎が落ちるとともにデーモンの軍勢が出現し、破壊の限りを尽くし始めたのをきっかけに、また集結することになる。
小さな次元界であることが幸いして多くの住民はエスペランザの宮殿へ逃げ込むことに成功したが、敵は次々と飛来して宮殿を目指し、天球の端では現実が改変され、森の木々は腐れ花も枯れ始めていた。
そんな中、緊急で集まった四人により軍議が行なわれ、斥候を走らせ敵の進軍路を把握するとともに、エスペランザはかつて呪文が九階梯だった時代には九つと一つ目の呪文と呼ばれていた大呪文を行ない、敵が行なう現実改変への防壁を展開し、戦いの間の時間稼ぎを行なうことに成功した。
そして一行は斥候からの情報と地の利を活かして宮殿の近くまで寄せてきた敵の背後を取った。ユアンティの傭兵団とヴロックの一群を率い、副官のズィザールたちに辺りを焼かせているのはモリデウス。次元界のひとつも持っていておかしくない実力の堕ちたるエンジェルだ。
物陰から彼らの隙を突くと、エスペランザが怒りに任せてヴロックたちを一瞬にして屠り、その後は自ら大斧で先陣を切るモリデウスとそれに乗じて攻撃してくるユアンティをアゼリが抑え、ズィザールからの炎はセヴンが矢面に立って彼らを撃破した。しかし、これもまだ第一波にすぎない。歪められた天球からは次々とデーモン・ロードが降臨し、エスペランザの世界を破壊している。
大規模な呪文やそれに類するもので敵が降りてきているのなら、異変の中心へ向かう鉄則に従ってすっかり禍々しい雰囲気に支配された森の中を進む一行の前に、エンシェント・アビサル・ワームを従えたデーモン・ロードが姿を見せた。筋肉に覆われた大きな猫背の人型に一対の翼をそなえた、フラズ・アーブルである。その本質である怒りに任せて破壊を振りまこうとしていた彼に、冒険者たちはひとつの挑発ともとれる提案を行なった。
いわく、物質世界のある地域で行なわれている勝負の儀式である相撲。それに冒険者が勝てば、この次元界から退去する、と。十八フィートを超える巨体のフラズ・アーブルは負けるはずがないと怒りながらその挑発に乗ってグスタフと立ち会ったが、結果は即座に転倒。契約ならばしかたなしとエンシェント・アビサル・ワームに鞭をくれ、この次元界から去っていった。
フラズ・アーブルをやり過ごして森を抜けると、炎が落下した場所が見えてきた。辺りの土は融けて溶岩と化し、熱せられた空気はそこらで爆炎を発している。その中心にはこれまた次元界をひとつ支配してもおかしくないデーモン・ロード級の化け物、クルリキルが狂信者とアポカリプス・スペルのライト・オヴ・アモスを従えて何かの到来を待っていた。
しかし、われらが冒険者はそんなことは意に介さずアゼリが飛び込んでクルリキルに与えられるだけの状態異常を与えて身動きを取れなくしてからエスペランザがメイズで始末し、狂信者も神話級に達して永劫に足を踏み入れていたとはいえ所詮ヒューマンであるゆえ連続して繰り出される暴力には弱く、あとはライト・オヴ・アモスだけかというところで、それは来た。
この場に渦巻く炎を触媒にエスペランザの防壁を強引に通り抜けて出現したそれは人のような形をした炎。燃え盛り、焼き尽くすことこそがその意志にして目的の悪のエレメンタル・プリンス“火の王”アイミックス。それは宣言する。この世界を焼尽し、世界卵へと回帰させると。
途方もないものいいだが、それには可能なのだ。その剣のように形成された炎の一閃で大地は沸き立つ溶岩と化し、腕を一振りするだけでエレメンタルの僕を大量に発生させる。ここでエスペランザたちが抑えなければ、生まれたばかりのエルフの安息所は無へと回帰させられるのだ。
グスタフとセヴンはアイミックスが繰り出す攻撃や大地の融解をものともせずにひたすら打撃を与え、戦場を飛び回るアゼリがライト・オヴ・アモスとアイミックスの両方を押さえ、エスペランザが後方から火力で支援する。いつもの形だが、一番慣れた連携でじりじりと押していき、冒険者たちはついにアイミックスをこの世界から消散させることに成功した。それと同時に次元界で増していた火の力も通常に戻り、世界にはふたたび花や木が芽吹き始める。誰もがそう感じた。
しかし、勝利を確信し天を仰いだものがいれば、そうではないことを直感できたはずだ。
まるで物質界の空に浮かぶ月が如く次元界の天球に見える禍々しい水の塊、デーモン・ロードたちが集結していた魔宮が浮かんでいたがゆえに。もっとも古きデーモン・ロードの一柱であるダゴンの支配する次元界、イハ=ンスレイは、今まさに現実を改変してエスペランザの領する次元界アクシズを同化しようとしていた。
ついに4eのキャンペーンも最終章に近づいてきたですぅ。というわけで、私が『EoE』好きだし、敵が全力で本拠地を攻めてくるのでそれを迎撃せよというタメの回であり、この辺は自分の次元界を持つことにしたエスペランザのおかげでシナリオのプロットが大半決まっているわけで、キャンペーンで積み重ねてきたものを使う醍醐味ともいえるものですぅ。
敵も出し惜しみなく、デーモン・ロード級のモリデウス、フラズ・アーブル、クルリキル、アイミックスの四天王という感じの面子を揃えて、とにかく勢いで押していくコンセプトですぅ。
そして今回のセッションで一番光っていたのは、フラズ・アーブルを挑発して相撲勝負に納得させ(技能チャレンジ)、グスタフがパワーで転がしたところで、これぞ4eの柔軟性であり、戦い以外で敵を追い返す神話的偉業だと感じましたぁ。
そして、話は次回へ続くですぅ。