ネコぶんこ


2015年04月19日 [長年日記]

§ [DnD][4e] 2014年03月09日(無題)

アゼリ・アダナ(ロングトゥース・シフターのガーディアン/ウォーデン/ホーンド・チャンピオン/エグゾールテッド・エンジェル30):。嵐や吹雪などいろいろな現象を起こして周囲の味方を護る自然の戦士。ケモ要員。プレイヤはアシタカ氏。

エスペランザ(エラドリンのスカラー/メイジ/スペルストーム・メイジ/エルフ・ハイ・メイジ30):冷気も好きだけど手広く属性を使えるようになった秘術使い。トリガーハッピー。プレイヤは荒原の賢者氏。

グスタフ・トラップ(ヒューマンのグルームロート・エミッサリー/シーフ/パラゴン・シーフ/レジェンダリィ・シーフ30):速くて痛い弓使いから転向した二刀流剣士。装甲は心許ない。バックスタブ人生。プレイヤは森聖氏。

セヴン(ドワーフのマーセナリー/ウォーロード/キャプテン・オヴ・フォーチュン/ウォーマスター30):斧を偏愛するドワーフ。飛び込んできた敵はひどい目にあう。キャプテンにしてジェネラルにしてマスター。流しの将軍をやっている。プレイヤは隠者氏。

アイミックスは退けたものの、彼ら邪悪なる存在を操っていたダゴン、そして彼の領界イハ=ンスレイはエスペランザの領界アクシズからも大きな月のように見えるほど目と鼻の先に留まり、次の一手を準備しているのか不気味に沈黙していた。こちらはエスペランザが第十階梯の呪文で防壁を張っているが、敵が攻勢に転じれば不利になる。そこで、冒険者たちはイハ=ンスレイへ攻撃を仕掛けることにした。アイミックスの撃破後に大休憩を取った翌日、ウォーフォージドの“名無し”が合体した船を駆って一日の航海をし、イハ=ンスレイの外周部に潜入した。

敵も無策ではなく外周部には幾重もの防壁迷路が張り巡らされていたが、エスペランザやグスタフは易々とそれをほどき、イハ=ンスレイ内部への経路を作っていく。

たどり着いたそこは、水没した遺跡だった。いつの時代、どこのものとも知れない様式の建造物に面妖な浅浮き彫りが刻まれ、生物の腐った磯臭さが漂う建物の上では、エンシェント・アビサル・ワームが侵入者を認め、鎌首をもたげていた。

エンシェント・アビサル・ワームは冒険者たちが出現した海岸まで一気に飛び込むと陣形を整える暇を与えずに攻撃を加え、アゼリの戦場支配能力と拮抗した戦いを演じたが、最終的には伏せ状態になり倒された

その直後、周辺の海が逆巻き、下半身から無数の触手を生やした人のような形を取る。悪のエレメンタル・プリンセスの一柱“水の女王”オルヒドラである。オルヒドラは防御役であるアゼリをその水の体に取り込んでパーティを苦しめるが、堂々巡りになることに苛立ちを覚えたエスペランザがメイズで迷宮次元に放逐している隙にパーティは泥仕合をやり過ごし、近くでさらに内側の層へ向かうための門を見つけて飛び込んだ。

門を抜けた先にはクオトアやサフアグンなど知的水棲生物の住まうイハ=ンスレイの都があり、中心部にはいくつもの巻貝を有機的に融合させたようなダゴンの宮殿がそびえていた。宮殿の近くには同じような造りで小ぶりの建造物がもうひとつあったので、冒険者は休息所の確保も兼ねてまずその建物を制圧することにした。

レジェンダリィ・シーフの特徴で他者から認識されなくなっているグスタフが建物の中を調べると、漆黒の大鎌を携えた男がシブリエクスなどを従えて研究らしきことを行なっている。そこでグスタフは仲間をこの部屋まで誘導して部下を一掃させた後、男の喉元に短剣を突きつけた

「やあ困ったな。助けてくれたら君たちが知りたいことを教えよう。千年とまではいかんがこの体で百年以上は蓄積した経験を惜しむほどの分別はあるからね。わたしはヒルベリス。かつてヴァンパイアとして黒き月で滅ぼされた者だ。ダゴンの力で欠けた魂と体を再構成され、今は彼のものの魂の総容量を増やし、より高次の階梯へ至るための研究をしているというわけさ。平たくいえば神格化だ。別の仮説や方法もあるにはあるがわたしにも分別はあるからね。バックドアのあるこの方法にした。で、その神格化の方法が君たちの次元界を世界卵へ還元して取り込むことなんだ。ダゴンは宇宙外から漂着したので、この世界との強烈な結びつきが必要なんだな。ダゴンを滅ぼす方法? 宇宙外から漂着した存在だからこの宇宙の武器じゃだめだよ。神格化してこの世界の存在になったら力業で滅ぼせるかもしれないけどね」

比較的話好きな研究者のヒルベリスは彼自身も安定はしているがつまらないこの研究生活から抜け出したいのか、ダゴンについての情報をよく喋った。グスタフなどは彼から知識欲の概念を盗めば、蓄積した知識を喋るだけの無害な男になるのではないかと感じたくらいである。しかし、この世界の武器ではあれに致命の一撃は与えられない。そんなとき、グスタフとセヴンは自分たちが持つ力場発生器と爆射式鎖槍のことに気づいた。これらは放浪する次元界“貪る大渦”の島長から与えられた異なる宇宙で生み出された武器。勝機はある。

4eキャンペーンの最終章は、ダゴンがエスペランザの次元界を襲った目的も明らかになり、不完全に倒すか、エスペランザの次元界を呑ませて神格にさせたところで完全に倒すかの二択かと思ったら、かつての冒険で得られた武器が第三の選択肢を与えてくれたという展開だったですぅ。

DMとしては3.5eキャンペーン終盤で即死したヒルベリスを死に際の台詞通りにまた復活して研究者として出したのがこだわりポイントだったけど、転生した姿が自分専用武器を出すヘクスブレードでろくに活躍できないまま降伏したので、PCからは散々いわれたのがアレだったですぅ。

そしてこの日はここで時間切れとなり、ダゴン退治は次回へと続くですぅ。