2022年06月11日 [長年日記]
§ [DnD][5e] アドベンチャー:ライウェンを襲う危機(7レベル)
今週の小冒険は7レベルの3~4人向けアドベンチャーですぅ。
データ関係は一部にOGLを使ってるので、そちらの参考にもどうぞですぅ。
冒険の概要
この冒険は7レベルのキャラクター3~4人用の短時間で終わるアドベンチャーである。
キャラクターたちは既にパーティを組み、『旅立ちの冒険』を終え、その後も何度か冒険を行なったものとする。
今回、キャラクターたちは直前の冒険で助けた娘、エステアの証言からライウェンの街を襲うウジャパ信徒の存在を示唆されることになる。
キャラクターたちが街を探索してウジャパ信徒を倒せば冒険は終了となる。
冒険への導入
キャラクターたちは『旅立ちの冒険』の後もそのパーティで何度か冒険を行ない、その中ではウジャパの信徒とも何度か戦っている。この冒険の中で、キャラクターたちは魔法のアイテムなどの財宝も入手している。セッションの前にレアまでの魔法のアイテム1つを手に入れ、500gp分の買い物(買い物をせず宝石や現金で持っていても構わない)ができる。
今回の冒険は、直前の冒険でウジャパの信徒から救出したライウェンという街の商人の娘、エステアが、彼女の父親ジオールが娘の無事と引き換えに街に潜伏しているウジャパ信徒に便宜をはかっていると証言したことから始まる。
現在地はライウェンから30マイル(歩いて1日と少し)ほど離れた廃村であるため、とりあえずエステアをライウェンまで送り届ける必要がある。
エステアのデータは一般人のものを使用する。
一般人
中型・人型生物(任意の種族)、任意の属性
AC:10
hp:4(1d8)
移動速度:30フィート
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
10(+0) | 10(+0) | 10(+0) | 10(+0) | 10(+0) | 10(+0) |
感覚:受動〈知覚〉10
言語:任意の言語1つ(大抵は共通語)
脅威度:0(10XP)
アクション
クラブ:近接武器攻撃:攻撃+2、間合い5フィート、目標1体。ヒット:2(1d4)[殴打]ダメージ。
1.廃村~ライウェン
廃村からライウェンまでは大きなトラブルなく向かうことができる。もっとも、これはキャラクターたちの7レベル冒険者としての力があってのもので、エステア1人ならば道に迷い、行き倒れてしまうだろう。
ゲーム・マスターが望むなら、廃村でエステアを発見する場面を挿入したり、遺跡への道中でランダム遭遇を発生させてもよい。
2.ライウェンの市門
ライウェンは街のぐるりを市壁に囲われた城砦都市である。ウジャパの信徒たちはこの壁に囲われた内側で儀式を行ない、内部に彼らの神がもたらす病を広めようとしている。
キャラクターたちが到着すると、市門の前には人だかりができている。ここ数日で妙な疲れを感じている者が非常に多く、疫病の流行かもしれないということで、街に入るのをとりやめる隊商や旅人が大勢いるのだ。
エステアはキャラクターたちに、もしやウジャパの信徒たちが何かやっているのではと訊ねる。
キャラクターたちが市門を潜る時は、難易度10の【耐久力】セーヴィング・スローを行なわせること。これに失敗したキャラクターはウジャパの病にかかり、1段階の消耗状態を受け、ヒット・ダイスによるヒット・ポイントの回復が不可能になる。ウジャパの病を受けているキャラクターは大休憩の終了後に難易度10の【耐久力】セーヴィング・スローを行なえ、成功すればウジャパの病から回復する。
街でエステアの家へ向かうなら「3.ジオールの店」、領主の館へ向かうなら「4.領主館」を参照せよ。
3.ジオールの店
エステアの父、ジオールは妻のネア、そして数名の使用人と共に、香辛料の交易商を営んでいる。現在、ネアと多くの使用人は病で床に伏しており、ジオールが1人店先で商売をしている。
エステアが家に戻ると、ジオールはその場にくずおれ、涙を流して娘の帰りを喜ぶ。キャラクターたちがウジャパの信徒との繋がりをただすなら、彼は人払いをした後、確かに娘を人質にされたために旅の商人として動けるように便宜をはかったと告白し、指の先ほどの純金製でカエルのような姿を刻んだウジャパのお守りをキャラクターたちに見せる。
ジオールが言うには、このお守りを持っている者はウジャパの病にかからないと渡されたもので、これは確かに真実である。彼はこれをキャラクターたちの誰かが使ってもいいとも言う。
ジオールは最後に、ウジャパの信徒たちは市壁の中にある空き家をねぐらにしていると証言する。空き家に行くなら「5.空き家」へ進め。
4.領主館
ライウェンの領主チェリエッサーナは、街が建造される前からこの辺りに住んでいた齢百を越すノームの老婆である(貴族のデータを使用)。彼女はヒューマンたちも見下ろせるような脚の高い椅子に座っている。
キャラクターたちがウジャパの話をするなら、彼女自身ここ数日体調が思わしくないことを話し、その話に耳を傾ける。
ここで難易度15の【魅力】〈説得〉判定に成功すれば、彼女はキャラクターたちにウジャパ信徒の探索を依頼し、8人の衛兵を指揮下につけてくれる。この場にジオールを連れてきて確かな証言をさせれば、無条件で衛兵の協力を得られる。
衛兵
中型・人型生物(任意の種族)、任意の属性
AC:16(チェイン・シャツ、シールド)
hp:11(2d8+2)
移動速度:30フィート
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
13(+1) | 12(+1) | 12(+1) | 10(+0) | 11(+0) | 10(+0) |
技能:〈知覚〉+2
感覚:受動〈知覚〉12
言語:任意の言語1つ(ほとんど共通語)
脅威度:1/8(25XP)
アクション
スピア:近接/遠隔武器攻撃:攻撃+3、間合い5フィートまたは射程30/120フィート、目標1体。ヒット:4(1d6+1)[刺突]ダメージ、あるいは両手持ちでの近接攻撃の場合5(1d8+1)[刺突]ダメージ。
貴族
中型・人型生物(任意の種族)、任意の属性
AC:15(ブレストプレート)
hp:9(2d8)
移動速度:30フィート
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
11(+0) | 12(+1) | 11(+0) | 12(+1) | 14(+2) | 16(+3) |
技能:〈看破〉+4、〈芸能〉+5、〈ペテン〉+5
感覚:受動〈知覚〉12
言語:任意の言語2つ
脅威度:1/8(25XP)
アクション
レイピア:近接武器攻撃:攻撃+3、間合い5フィート、目標1体。ヒット:5(1d8+1)[刺突]ダメージ。
リアクション
受け流し:貴族はそれにヒットした1回の近接攻撃に2のACを加算する。そのためには貴族が攻撃者を視認可能で近接武器を使用している必要がある。
5.空き家
ウジャパ信徒たちはこの空き家を表向きは長逗留する旅人として借りている。
難易度11の【敏捷力】〈隠密〉判定に成功すれば住民に気づかれず周囲を探索でき、難易度10の【判断力】〈知覚〉判定に成功すれば壁板をすぐに倒して逃げられる裏口が作られていることに気づける。
空き家は表口からすぐの「6.土間」と、裏口が作られている「7.儀式の部屋」がある。
6.土間
ここには常時2人のカルト教団員がおり、見張りをしている。侵入者が来たら大声を出し、「7.儀式の部屋」にいる大物を逃がすためだ。
カルト教団員
中型・人型生物、善ではない好きな属性
AC:12(レザー・アーマー)
hp:9(2d8)
移動速度:30フィート
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
11(+0) | 12(+1) | 10(+0) | 10(+0) | 11(+0) | 10(+0) |
技能:〈宗教〉+2、〈ペテン〉+2
感覚:受動〈知覚〉10
言語:1つ(普通は共通語)
脅威度:1/8(25XP)
闇への献身:カルト教団員は恐怖状態および魅了状態へのセーヴィング・スローに有利を得る。
アクション
シミター:近接武器攻撃:攻撃+3、間合い5フィート、目標1体。ヒット:4(1d6+1)[斬撃]ダメージ。
儀式の間
この部屋にはヒューマンに変化したオニのマグロクと司祭のズイラ、そしてカルト教団員2人がおり、床にウジャパの聖印を描き、香を焚いて病をもたらすための祈りを捧げている。
戦いになるとズイラとカルト教団員は死ぬまで戦うが、マグロクは適当なところで逃げようとする。より大きな存在に仕える彼女にとってこの街はあくまでも実験場なのだ。
この場所の儀式はマグロクかズイラがいれば再構築できるが、マグロクは一度撤退したらもう二度と戻ってこない。祈りを捧げる者を排除して聖印を消せば儀式は終了し、24時間後にウジャパの病は収束する。
ここにはウジャパ信徒の軍資金である小箱に入った250gpの宝石5個、200gpがある。
領主から衛兵を借りている場合は裏口に配備しておけば、1d4ラウンドの間敵の逃走を押しとどめてくれる。
オニ
大型・巨人、秩序にして悪
AC:16(チェイン・メイル)
hp:110(13d10+39)
移動速度:30フィート、飛行30フィート
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
19(+4) | 11(+0) | 16(+3) | 14(+2) | 12(+1) | 15(+2) |
セーヴィング・スロー:【敏】+3、【耐】+6、【判】+4、【魅】+5
技能:〈知覚〉+4、〈ペテン〉+8、〈魔法学〉+5
感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉14
言語:共通語、巨人語
脅威度:7(2900XP)
再生:オニは1ヒット・ポイント以上でそのターンを開始するとき、10ヒット・ポイントを回復する。
生得呪文発動:オニの生得呪文発動能力は【魅力】(呪文セーヴ難易度13)である。オニは生まれつき、物質構成要素なしに以下の呪文を発動できる。
無限回:インヴィジビリティ、ダークネス
各1回/日:ガシアス・フォーム、コーン・オヴ・コールド、スリープ、チャーム・パースン
魔法の武器:オニの武器攻撃は魔法的である。
アクション
複数回攻撃:オニは爪あるいはグレイヴで、2回の攻撃を行なう。
爪(オニ形態のみ):近接武器攻撃:攻撃+7、間合い5フィート、目標1体。ヒット:8(1d8+4)[斬撃]ダメージ。
グレイヴ:近接武器攻撃:攻撃+7、間合い10フィート、目標1体。ヒット:15(2d10+4)[斬撃]ダメージ、あるいは小型あるいは中型形態時9(1d10+4)[斬撃]ダメージ。
変身:オニは魔法的に小型あるいは中型の人型生物へと、大型の巨人へと、あるいはその真の姿へと変身である。サイズを除き、そのステータスは変化しない。装備で変身するのはグレイヴのみで、人型生物の姿で使えるように小さくなる。オニが死んだなら、それは真の姿へ戻り、グレイヴも元のサイズに戻る。
司祭
中型・人型生物(任意の種族)、任意の属性
AC:13(チェイン・シャツ)
hp:27(5d8+5)
移動速度:25フィート
【筋】 | 【敏】 | 【耐】 | 【知】 | 【判】 | 【魅】 |
---|---|---|---|---|---|
10(+0) | 10(+0) | 12(+1) | 13(+1) | 16(+3) | 13(+1) |
技能:〈医術〉+7、〈宗教〉+4、〈説得〉+3
感覚:受動〈知覚〉13
言語:任意の言語2つ
脅威度:2(450XP)
呪文発動:司祭は5レベルの術者である。呪文発動能力値は【判断力】である(呪文セーヴ難易度13、呪文攻撃+5)。司祭は以下のクレリック呪文を準備している。
初級呪文(無限回):セイクリッド・フレイム、ソーマタージー、ライト
1レベル(4スロット):ガイディング・ボルト、キュア・ウーンズ、サンクチュアリ
2レベル(3スロット):スピリチュアル・ウェポン、レッサー・レストレーション
3レベル(2スロット):スピリット・ガーディアンズ、ディスペル・マジック
篤信:司祭はボーナス・アクションとして呪文スロットを1つ消費することで、近接武器攻撃を魔法的なものとし、ヒットした目標に追加で10(3d6)[光輝]ダメージを与える。この効果はターン終了時まで続く。司祭が2レベル以上の呪文スロットを消費した場合、1レベル上がる毎に1d6ダメージが上昇する。
アクション
メイス:近接武器攻撃:攻撃+2、間合い5フィート、目標1体。ヒット:3(1d6)[殴打]ダメージ。
結末
イーウェンの街を脅かした病は取り除かれた。この成果を領主に主張すれば、1000gpの恩賞を与えられる。
だがしかし、ウジャパの力は日々増大しつつある。根本的な対処が必要になる日は近いのかもしれない。
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