ネコぶんこ


2010年11月05日 「ああ、勿論君でなくてもそうしていただろう。もしかして他の人間だったら、また別の行動を執っていた可能性はあるが、多かれ少なかれやることも考えることも大差はない。結果は同じさ」 編集

§ [DnD][4e] 『Essentialで変更されるもの、その2(Changes Coming in Essentials, Part2)』

以下の文書にはHeroes of the Fallen LandHeroes of the Forgotten Kingdomsで追加されるルールの変更がいくらか含まれており、それは現在ウィザーズ・プレイ・ネットワークに加盟している店のほとんどで入手可能である。この文書で発表される変更は古いパワーをより明確にし我々のデザイン哲学の変化が反映されたものである。いくつかの変更、例えばワイルド・シェイプディヴァイン・チャレンジへのアップデートは、Essentialsの書籍には収録されていないが趣旨は同じで、基本的なクラスに新しい組み立て方を与えている。Essentialsでの変更点のうちいくつかのより詳細な解説は、以下のリンクで行なっている。

パワー、装具、特技、そして種族についての解説はここで。

魔法のアイテムの変化については、ここで。

これらの変更は近日中にルール・アップデート文書とデジタル・ツールに反映される。

ダウンロード(119キロバイトのPDF)

Essentialによる変更点第二段訳ですぅ。例によって私が参照できる日本語版ルールブックはPHBだけなので、他のページ数などは英語版準拠ですぅ。


2012年11月05日 歴史を止めろ。 編集

§ [DnD][4e][LnL] 『高レベルのプレイ(High-Level Play)』

伝説と伝承

マイク・ミアルス

私たちはD&D Nextをデザインする一環として、ゲームの10レベルを厳しく検討した。大部分の人は高レベルでプレイしない。みんなが新しいキャラクターを試したくなってキャンペーンは自然消滅し、そして伝統的にゲームは新しいレベルへと成長するたびに参照すべきものがどんどん増えて複雑さを増してきた。

わが経験上、デザイナは高レベルのアドベンチャーを書くのが好きではなく、DMもそれらを運営することを好まない。どんなパーティでも成長すれば凄まじいことができるようになり、キャラクターが操るいくつもの呪文、魔法のアイテム、そして特殊能力についていけるDMはほんのわずかだ。

しかし私はそこで思考停止するわけではなく、10レベルで一息入れてからのことをこの記事で書こうとしているのだと思ってもらいたい。そう、私たちはまだ高レベルのプレイについて作業を続けている。高レベルのロールプレイングについて、それをなめらかにできそうなものをいくつか提供することができる。

私たちはまず、ボーナスが直線的に成長する考えから離れた。ファイターの攻撃ボーナスは彼のレベルに等しく、クレリックの場合は彼女のレベルの2/3だとしよう。低レベルだとこの成長はうまく機能するが、高レベルだとすぐに破綻してしまう。現在の数値によるボーナスは低く成長も遅くなっている。

もはやすべてのレベルで君に多くの力を与えることはなくなった。君はほとんどの場合、呪文やクラス特徴を得ることになるだろう。これは術者の場合いくつかの呪文を得て――さらに――ほとんどのキャラクターは5から10程度の何かを10レベルまでに得ることを意味する。10レベル以上になると、君たちがさらに何かの力を得る機会は少なくなる。キャラクターはより単純でプレイが簡単になり、DMはパーティが何をできるのかより短時間で把握できるようにならなければならない。

魔法の話になってしまうが、術者が一日に使える呪文の量をかなり減らしてしまったが、無限回呪文や刻印呪文で退屈しないでほしいと考えている。さらに、君たちがそれを望むときに金貨の心配をすることなく儀式を執行できるような仕組みも作りたい。こうした方向性で儀式はかなり見違えるだろう。たとえば、呪文を準備している間だけ儀式を使えるようにすれば、君はモンスターを一掃する呪文を準備しながら探検や交流を助けることもできる。さらに興味深いことには、この方法は儀式、技能、そして専門分野などに比べるとより強く、実質的な無限回要素をゲームへと導入できる。無限回と回数制限のある呪文のダメージを比較することは簡単だが、戦闘以外のオプションにどれだけ応用できるかについては慎重を要する。

そして、高レベルの“壊れた”能力はそれらの能力が単体でより強力なものになる。キャラクターはより強くあるべきで、クラス特徴や呪文スロットで与えられる力が少ないなら、それらの特殊能力をとても強力にできる余裕が生まれる。プレイヤーがより理解しやすくDMもぱっと見て把握しやすい高レベル・キャラクターを提供できると私たちは約束しよう。

もちろん、高レベルプレイもシステムの骨格の構造をなすもののひとつだ。高レベルプレイの中には何が含まれるだろうか? 私たちが基本的に想定しているものは、高レベルのキャラクターがより低いレベルの頃に行なったものと同種の冒険を行なうことだ。君たちはより強いクリーチャーと戦って異なる次元界を訪れることになるだろうが、まだ冒険は続くのだ。

だが、それはあくまで基本的な想定にすぎない。君たちが20レベルになってもダンジョンで暴れ続けることができるゲームを私たちは作りたい。もし君たちがゲームの変化を望むなら、私たちが偉業システムと呼んでいるオプションを導入することができる。このシステムによって、ローグは盗賊ギルドを設立し、クレリックは神殿を建立し、ファイターは砦と家臣を得て、ウィザードは新たな呪文を開発できるようになる。君たちのキャラクターが世界でどんな地位にあるかをより直接に語り、彼や彼女の遺産を残していくのが偉業システムだ。

この方法はキャラクターが二桁レベルになると家臣と政治権力を持ってそちらの闘争に関わるようになるAD&Dを参考にしたものだ。これらは以下に示す例のようなものだ。神格のセイントに取り立てられる、リッチ化による不死の探求、あるいはアークデヴィルやデーモン・プリンスの物質世界に対する野望と戦うことなどがさまざまな偉業の中には含まれるだろう。偉業は君のキャラクターである彼や彼女が死んで何年も後に語られる昔話や伝説に反映される。

これらを筆頭に、高レベルのプレイで発生する一般的な問題いくつかへの対処を含めたものを私たちは偉業システムと認識している。現在のキャラクターやキャンペーンに少し飽きてきた? キャンペーンの時代を前後させて君の高レベル・キャラクターの弟子や後継者の物語をプレイすればいい。君のファイターがとばりの森の近くに砦を建設するのに3年を費やしたとしよう。建設にあたってゴブリンの部族との小競り合いがあり、君は彼らを森から追い払うために駆け出しの冒険者たちを雇うことにする。かつてはNPCが君たちにクエストを与えていたところだが、現在は君たちの高レベルPCが君たちの新しいキャラクターたちに仕事と冒険を与えるのだ。

ある意味、偉業システムはプレイヤーとDMの立場を似たものに変化させる。キャラクターはもはや世界有数の実力者で、DMがいつも描写しているNPCたちと肩を並べているのだ。このシステムにより、プレイヤーはセッティングをより広く戦略的に認識する。ここでDMは明確にギアを切り替えて新たな挑戦――政敵、経済的な挑戦、より低レベルのキャラクターが適任の厄介事――などを混ぜて提供しつつ、君たちのグループで最初に生まれた強力なキャラクターが立ち向かわなくてはならない世界を揺るがす事件を起こすのだ。

私たちが目指す正しく構築されたシステムは、高レベルのプレイが好きな人たちをより幸せにし、これまで高レベルを避けてきたDMにも面白そうなので試してみようと思わせるものだ。

マイク・ミアルス

マイク・ミアルスはD&Dのリサーチ&デザイン・チームのシニア・マネージャだ。彼はレイヴンロフトのボードゲームやD&D RPGのサプリメント何冊かを手がけている。


2013年11月05日 編集

§ [DnD][4e][Dungeon] Dungeon219号(Dungeon Issue #219)

目次

編集部より:黄昏(Editorial: Twilight)
著者:クリストファー・パーキンス

ハロウィンの季節がやってきたので、私たちは今月たくさんのおそるべきものでそれを祝おう。

ステュクス仮面団の刃(Blades of the Stygian Masque)
著者:ウィル・ドイル

フィーンドの暗殺者ギルドは神殺しをたくらんでいる。多元宇宙の中にステュクス仮面団を止めることのできる存在はいるのだろうか? このD&Dアドベンチャーは25~27レベルのキャラクター用だ。

星触れの森(The Star-Touched Grove)
著者:タイラー・ゲルヴィン

“彼方の領域”に汚染されたドルイドの森を訪れよう。このD&Dの脇道用アドベンチャーは7~9レベルのキャラクター用だ。

エヴァードが残した影(Dark Legacy of Evard)
著者:リチャード・ベイカー

影魔法の達人、エヴァードは死んだ――本当に? デュポンデの住民は邪悪な力にとらわれ、町そのものがシャドウフェルへと引きずり込まれつつある危機にある。1~3レベル・キャラクター用のこのD&Dアドベンチャーは、店舗でプレイするD&Dエンカウンターズ・プログラム用に作成されたものだ。

先月分のDungeonがかなり遅れて公開されたですぅ。今月の『エヴァードが残した影』は、日本語版が日本公式サイトで無料公開されてますぅ。


2014年11月05日 編集

§ [TRR][Oni] リプレイ『鬼の話~あとがき』

あとがき、あるいは蛇足

天下繚乱リプレイ『鬼の話』を最後まで読んでいただきありがとうございますぅ。

このあとがきでは、細々とした事情や舞台裏を解説させていただきますぅ。

まず、このセッションの前提にはD16さんに『天下繚乱』をプレイしてもらうという陰謀があり、ハンドアウトの選択などを先にやってもらった結果、妖異を知らない明星十五郎なる非常に陽性な素浪人が誕生したけど、別側面から事件の根幹に関わる八刃破りの銀次郎が裏街道の住人として渋いPCになったので、お倫親子を挟んだ鏡像として綺麗なものになったと感心しましたぁ。

このあたりは、『天下繚乱』というシステムに依存しない、RPG慣れや物語のお約束慣れといった部分で、そういう点では蘭学奉行も、そして一見ぶっ飛んだ設定の三日月も、シーンで演出されていく雰囲気からは大きく逸脱せずに自己主張をする手馴れたうまさが発揮されているですぅ。

シナリオの構成は、金剛童子、謎の女お倫というふたつの軸にPCがそれぞれ異なる側面からアプローチし、情報を繋ぎ合わせると一枚の絵が出てくる、私がよく使う段階を追って薦めていくタイプの構造にしているですぅ。

これで便利なのはまず最初に与えられた情報を調べるときは自分で調べざるをえないのでそれが見せ場になることと、もしコネクションを持つPCに調査を頼もうとしたら、そのPCには関係のない、持ってない情報なので情報の取得が行なわれることですぅ。

そして情報が出てきたところでイベントを挿入して情報を一本にまとめさせてクライマックスへ持っていくのが、この形式のステロタイプな進行ですぅ。

このセッションでは蘭学奉行の機転もあって逆に敵を罠にかけることになったけど、クライマックスで敵とぶつかり合うのは必定なので、材料さえ出てればそこへの流れはPCへ委ねるのはモチベーションにも繋がるので、どんどんやったらいいと考えてるですぅ。

今回は折口信夫先生の『鬼の話』からシナリオのタイトルを頂いたので、その名の通り、さまざまな形の“鬼”を登場させ、夜の街を鬼が舞うおどろおどろしくも静かな時代伝奇を目指したので、その方向で楽しんで頂いたならとても嬉しいですぅ。

また『巷説百物語』シリーズをはじめとする時代ものの数々からも多くのインスピレーションを受けましたぁ。最後になるですぅが、感謝を捧げるですぅ。


2017年11月05日 編集

§ [DnD][5e] キャンペーン速報

「この敵はなんとしてでも逃がすこと」と理不尽なことが書かれ、入念な逃走方法の記述があった敵NPCの行動がフィズらされ、逃走も阻止される事態が発生し、ハハハそりゃあそうだとなったですぅ。

それにしても、カウンタースペルではデザイナが見落としてた要素があるとしか思えないバードの強さを思い知らされたですぅ。


2022年11月05日 編集

§ [DnD][5e] アドベンチャー:覚醒(1レベル)

今週の小冒険は久しぶりにファンタジィな話ですぅ。

データ関係は主にOGLのものを使ってるので、そちらの参考にもどうぞですぅ。

冒険の概要

この冒険は1レベルのキャラクター1人用の短時間で終わるアドベンチャーである。

このアドベンチャーを行なう前にキャラクターを1人作成し、そのキャラクターで挑むこと。君はこの冒険をゲームマスターなしで行なうこともできる。その場合、アドベンチャーを読んで行き先や行動を決め、敵が出たなら自分でキャラクターと敵の両方を操作すること。

冒険への導入

洞窟の中に1人倒れていた“君”は、洞窟の先を目指して歩き始める。洞窟の外に出ることができれば冒険に一区切りつけることができる。

1.隧道

君は気がついたら暗い場所に倒れていた。ここは“暗闇”なので、何らかの照明が必要だ。おあつらえ向きに手を伸ばしたところには松明とほくち箱がある。

明かりを確保してあたりをながめ回すと、縦横10フィート(3メートル)ほどの洞窟だ。ここが行き止まりで先の方へ道が続いている。先に進むしかないようだ。

2.黒い影

しばらく洞窟を歩くと、天井の方から羽ばたきの音とキィキィと鳴く声が聞こえ、君に向かって何かが飛びかかってきた。コウモリだ!

ここで2匹のバットが血走った目で君にかじりついてきて、戦闘になる。君が勝利したら「3.コボルドの横穴」へ進め。hpが0以下になったら君は意識が遠のき、気がついたら「1.隧道」で目を覚ます。

バット

超小型・野獣、無属性


AC:12

hp:1(1d4-1)

移動速度:5フィート、飛行30フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
2(-4) 15(+2) 8(-1) 2(-4) 12(+1) 4(-3)

感覚:疑似視覚60フィート、受動〈知覚〉11

言語:-

脅威度:0(10XP)


鋭敏聴覚:バットは聴覚による【判断力】〈知覚〉判定に有利を得る。

音波探知:バットは聴覚喪失状態の時に疑似視覚を使用できない。

アクション

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+0、間合い5フィート、クリーチャー1体。ヒット:1[刺突]ダメージ。

3.コボルドとの遭遇

コウモリをやりすごした君が先へ進むと、爬虫類のような肌をした小柄な二足歩行する生物に出逢う。こうした生物がこの世界ではコボルドと呼ばれていることを、君はなんとなく“知っている”。その生物は片手に大ぶりのナイフを構えており、それを君に向けて「何者ダ」と誰何してくる。

君が事情を話すなら、そのコボルドは「あの行き止まりにはたまに奇妙なものが現われル。お前もどこかから現われたのだろウ」と少し癖のある言葉で説明してくれ、「飯ぐらいは食わせてやル」と「4.コボルドの横穴」へ案内する。

君は驚いてか、あるいは特に何も考えないでか、コボルドに攻撃をしてもよい。そうした場合、コボルドは手にしたナイフで必死に応戦する。倒したら先へ行き「5.光の中へ」に進んでもいいし、「4.コボルドの横穴」を見て回ってもいい。

コボルド

小型・人型生物(コボルド)、秩序にして悪


AC:12(外皮)

hp:5(2d6-2)

移動速度:30フィート


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
7(-2) 15(+2) 9(-1) 8(-1) 7(-2) 8(-1)

感覚:暗視60フィート、受動〈知覚〉8

言語:共通語、竜語

脅威度:1/8(25XP)


陽光過敏:コボルドは陽光の中では攻撃ロール、そして視覚を利用した【判断力】〈知覚〉判定に不利を受ける。

群れ戦術:少なくとも1体のコボルドの味方がクリーチャーから5フィート以内にいて、その味方が無力状態でない限り、コボルドはそのクリーチャーに対する攻撃ロールに有利を得る。

アクション

ダガー:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い5フィート、目標1体。ヒット:4(1d4+2)[刺突]ダメージ。

スリング:遠隔武器攻撃:攻撃+4、射程30/120フィート、目標1体。ヒット:4(1d4+2)[殴打]ダメージ。

4.コボルドの横穴

ここはコボルドが寝起きしている横穴だ。壁に作られた小さい穴に注がれた獣脂が燃えているため、“明るい”空間である。

「3.コボルドとの遭遇」でコボルドと友好的に接触したなら、彼から少しかび臭い保存食をひとつ分けてもらえる。この麻袋の中には干した肉と甘くないビスケットが入っており、コボルドは欠けたカップに入った水もふるまってくれ、「もう少し歩けば外に出られル」と言って君を「5.光の中へ」に送り出してくれる。

「3.コボルドとの遭遇」でコボルドを倒してここに押し入ってあらためるなら、部屋の奥にあるずだ袋の中に保存食が5袋と銀貨13枚(13sp)があることに気づける。持っていってもいいし、そのままにしてもいい。ここにあるのはそれくらいだ。もう「3.コボルドとの遭遇」へ戻り(もうコボルドはいないが)、先へ進むか後へ戻るかを決めたまえ。

5.光の中へ

コボルドのいた場所からしばらく歩くと、洞窟の先に光が見える。出口だ。

明るさに目が慣れて周囲を見回すと、君はそこが背の低い広葉樹が生い茂り、小鳥たちが鳴く森の中だと認識できる。外界へ出ることに成功したのだ。

結末

君は洞窟から森の中に出ることができた。これから何が起こるのだろう。

この記事はOpen Game Licenseに基づいて作成されている。Open Game Licenseに該当するのは、クリーチャーやアイテムの名前やステータスなどである。この記事の他の箇所は個人的な使用を除き、いかなる形式でも許可なく複製することはできない。