2015年02月05日 [長年日記]
§ [Liber] 瑠璃歩月さんが亡くなられていたことを知る
瑠璃歩月さんという作家さんがかつて『百合姉妹』で「ユリム童話」という連載をされていたのを久しぶりに読み、今はどんなのを書いてられるんだろうと検索したら四年前に亡くなられていたことを知り、しばし呆然としていたですぅ。
§ [Liber] 『とりかへばや物語』の萌えどころ紹介
『とりかへばや物語』は私の女装少年萌え原点のひとつといえる作品だけど、その萌えどころをいくつか挙げると、まず姫君(実は男)のもとを父が訪れて姫の顔を見ようと髪をかき上げるくだりの御髪をかきやり給へば、いと恥づかしげにおぼし入りたる御けしき、汗になりて、御顔の色は紅梅の咲き出でたるやうににほひつゝ、涙も落ちぬべく見ゆる御まみのいと心苦しげなるに、いとゞ我もこぼれて、つくづくとことごとなくあはれに見奉り給。(引用元より踊り字訂正)
ですぅ。これは顔を見られる恥ずかしさで汗が出てくるほどに顔を赤らめ、それがよりかわいさを引き立てているというよくわかった一説ですぅ。
そして私の中では姫君萌えのクライマックスともいえる宮は、いとあさましう、思ひの外におぼさるれど、見る目けはひはいさゝか疎ましげもなく、世になくおかしげにたをたをとある人ざまなれば、さるやうこそはと、ひとへによき御遊びがたきとおぼしまとはしたる、世になくあはれにおぼえ給けり。(引用元より踊り字訂正)
ですぅ。これは姫が帝の娘である春宮の遊び相手として参内したら彼女に親と顔を合わすのも恥ずかしがるほどの姫君が男だったとばれて驚かれるけど、何か事情があるようだしかわいいからよし! でふたりだけの秘密にして彼女(実は男)を可愛らしく思っているところで、つまりその性的な関係の示唆もあるというもうたまらないシーンであり、春宮の男前っぷりも相まってこのふたりのカップリングにはたまらないものがあるですぅ。
この作品は全体としてみれば男装少女の若君にスポットが当たっているものだけど、姫君サイドは描写は少なかれど激しくツボを突いてくるものが多いのが困ったところですぅ。