2022年08月26日 [長年日記]
§ [DnD][5e] ダンジョンズ&ドラゴンズ日本語展開の今後
数年の沈黙を破り、ついに今冬(いつ?)からウィザーズ・オブ・ザ・コースト(WotC)が再展開するダンジョンズ&ドラゴンズ(D&D)について、その周辺も含めて解説するですぅ。
ダンジョンズ&ドラゴンズ第5版
WotCが再展開するD&D第5版は背表紙に日の丸マークがついてるのが特徴ですぅ。他にも裏表紙のライセンス表記が違っていたりもするですぅ。
また、体験会に行った方からは長さ重さがメートル法になっていたとの情報もあるけど、こちらは正式なものを見てからにしたいですぅ。
今のところリリースが確約されているのはボックス版だと英語版で2022年にリリースされる新作で、ホビージャパン版のとは内容が異なる『スターター・セット』と、英語版では2019年に出た、DMとプレイヤー1人でのセッションなども考慮し、マップや状態異常カードなども入った『Essentials Kit』の翻訳版『デラックス・プレイボックス』のふたつですぅ。
そしてルールブックはいわゆるコアルールである『プレイヤーズ・ハンドブック』、『モンスター・マニュアル』、『ダンジョン・マスターズ・ガイド』の三冊が約束されているですぅ。
これらは全部今冬リリースということで、今年の年末から来年にかけて来る……はずですぅ。
今冬以降のリリースについて
ここからは私の推測になるけど、他の翻訳展開と足並みを揃えるなら『ザナサーの百科全書』の再版、『Tasha's Cauldron of Everything』、『ヴォーロのモンスター見聞録』と『モルデンカイネンの敵対者大全』に掲載されているデータをまとめた『Mordenkainen Presents: Monsters of the Multiverse』、ホラー世界レイヴンロフトの設定本『Van Richten's Guide to Ravenloft』、レイヴンロフトが舞台のアドベンチャー『Curse of Strahd』になりそうですぅ。
しかしせっかくのD&Dなのに、ひねくれジャンルのホラーファンタジィなレイヴンロフトで展開するのはいくら人気があるとはいえ……な気持ちですぅ。
まあ、ホラーというのは恐怖とかその克服とかで内面の物語性が勝手に出てくるので、お話作りゲーム面を強調したいのにはよいのではないか、出てくる敵も命がないとか既に死んでるの多めだからネタ的に安心みたいのがあるのかもしれないですぅ。
互換製品とか
上記のようなD&Dの再展開とは別に、ホビージャパンから『フィフスエディションRPG』が公開されたですぅ。
これはD&D第5版のうちフリー公開されているルールやデータであるSystem Reference Document 5.1(SRD5)を翻訳したもので、D&Dと互換性を持つルールですぅ。商標の関係でD&Dの名前を使えないので、色々とぼかした書き方をせざるをえないのが大変ですぅ。
そしてこれのサプリメントとして『サンディ・ピーターセンの暗黒神話体系 クトゥルフの呼び声TRPG』が登場しますぅ。これはD&D第5版互換のルールで使えるラヴクラフトのものを中心としたクトゥルフ神話の種族、呪文、モンスターなどのルールやデータがまとまった本で、『フィフスエディションRPG』だけではなく、D&D第5版でも使えるけど商標の都合で明示はできないよーというわかる人向けアイテムなので、知っている人やショップがこうやって教えることを前提に成り立っているですぅ。
というのも、アメリカだと名前を言わずに「あの有名ゲームのサプリメント」、「世界一売れているゲームのやつ」みたいな惹句でD&Dのサードパーティサプリメントを出す文化が20年くらい続いてるので、ゲーマなら察して買えるものという事情があるですぅ。そのルールをそのままD&Dや周辺の文脈が共有されていない日本に持ち込まざるをえなくなっているので、色々わかりづらかろうけど、わかる人やショップがガイドすることがこれから大切になるだろうと感じる今日この頃ですぅ。
そしてこうしたSRD5を利用した作品は他にも出ていて、日本語で読めるものとしては『パグマイアRPG』もそのひとつですぅ。
また、私のサークルうなぎむらが出してる巨大ロボサプリメント『Gears & Gigantes』や、現代ものサプリメント『Mansions & Monsters』もそういった作品群のひとつとセルフ宣伝するですぅ。
おわりに
というわけで、WotCによるD&D第5版の再展開と、その周辺にある互換製品についてのちょっとした説明をしましたぁ。
私としては、『フィフスエディションRPG』を皮切りに、サードパーティ製のゲームが増えないかなーと願っているですぅ。
状況がよくわかりました <br>ありがとうございます <br>…翻訳が途切れてしまったコミックでもミンスクのパーティーがストラード卿に捻られてますし、ストラード卿は人気があるんですかね