ネコぶんこ


2023年01月20日 [長年日記]

§ [DnD] 『OGL“プレイテスト”開始(Starting the OGL ‘Playtest’)』

20年以上に渡り、何千人ものクリエイターが独自の世界やその他の創造を共有されたゲームのメカニクスを使うことでTRPGコミュニティの成長を支援してきました。私たちはそれが変化することを望まず、皆さんもそうでないと大きく声をあげたのをはっきりと聞きました。

ですので、私たちは2つのことを行ないます。

  1. 私たちはD&Dの核となるメカニクスを、完全に皆さんの手にあるようクリエイティブ・コモンズ・ライセンスでコミュニティに提供します。
  2. もしあなたがアウルベアやマジック・ミサイルなどSRDの典型的なD&Dコンテンツを利用したい場合、OGL 1.2はそのための永久的で取り消し不能なライセンスを提供します。

クリエイティブ・コモンズは知識の共有を専門とする非営利団体で、クリエイターが共有できるようにするための一連のライセンスを開発しました。私たちが選んだクリエイティブ・コモンズ・ライセンスでは、これらの核となるメカニクスをすべての人に提供します。永遠に。なぜなら私たちがライセンスを管理していないため、クリエイティブ・コモンズの下でD&Dのコア・ルールをリリースすることは決して変更できない決定になるからです。

OGL 1.2と1.0aとの重要な違いについてもお話ししましょう。第一に、ヘイト表現コンテンツへの対処が可能になります。第二に、出版されたTRPGコンテンツ(オンラインセッションツール用を含む)のみに適用されます。第三に、このライセンスには取り消し不能(irrevocable)という言葉が明確に含まれています。

そこにないものは? 権利料の支払い、財務報告、ライセンス取り消し、登録、商用非商用の区別はありません。OGL 1.0aで既に出版されたコンテンツには何の影響もありません。これは常にOGL 1.0aの下でライセンスされます。あなたの物はあなたの物です。

この記事の最後に、提案されたOGL 1.2のPDFとサポート文書をダウンロードし、レビューとフィードバックを提供できるリンクがあります。

下までスクロールしてそれを押す前に、そこにあるものを詳しく説明しましょう。

  • D&Dの包摂的なプレイ体験を保護します。上記の通り、D&D(クラス、呪文、モンスターのような)とより密接に関連するコンテンツはOGLに分類されます。OGL 1.2では、攻撃的、あるいはヘイト表現を行なうコンテンツ公開された時に対処できると読めるはずです。私たちはすべての人に包摂的で安全なプレイ体験を提供したいと望んでいます。これは私たちにとってとても重要で、OGL 1.0aにはそれを保証する機能がありませんでした。
  • TRPGとオンセツール。OGL 1.2は書籍、電子出版物、あるいはオンラインセッションツール(オンセツール)のTRPGコンテンツのみに適用されます。それが何かに当てはまるかどうか誰も疑問に思ったり悩んだりする必要はありません。なにも。
  • OGL 1.0aの認証解除(Deauthorizing)。私たちはこれが大きな懸念だと知っています。クリエティ手部・コモンズ・ライセンスと1.2の開始条件は、その支援を目的としています。認証解除が必要な理由のひとつは、誰かが1.0aで有害、差別的、あるいは違法なコンテンツを公開できる場合、1.2の保護オプションを使用できないからです。繰り返しになりますが、OGL 1.0aで既に公開したコンテンツは、常にOGL 1.0aでライセンスされます。
  • 非常に限られたライセンスの変更可能性があります。OGL 1.2が公開されたら、あなたの作品でウィザーズを引用する方法と、私たちがお互いに連絡を取る方法、次の2つの条項のみが変更可能になります。未来がどうなるか、お互いに通信するためにどういう技術を使うかはわかりません。そのため、これら2つの条項だけは将来を見据えておく必要があると考えました。

完全を期すために、OGL 1.2とサポート文書のその他の内容をまとめましょう。

  • オンセのポリシー。OGLクリエイターとオンセ環境提供者のオンセツール使用を引き続きサポートします。オンラインセッションツールのポリシーはこれを明確にします。
  • 所有権紛争。あなたはあなたのコンテンツを所有しています。ウィザーズにライセンスを返却する必要はなく、著作権に関する紛争については契約違反と金銭的損害についての訴訟を起こせます(私たちがそれを整理している間に他のプレイヤーが待っている製品を差し止めるのとは対照的です)。
  • ヘイト表現や行為の禁止。有害、差別的、あるいは違法なコンテンツを含める(あるいは公にその行為に関与する)場合、私たちはそのコンテンツのOGL 1.2ライセンスを終了させられます。
  • クリエイター製品バッジ。あなたのOGL作品にバッジを含めるオプションがあります。バッジに関するフィードバックが得られるようなら、バッジの使用方法と表現方法についてのガイドを作成します。

全体として、私たちがここで目指しているのは誠実なクリエイターに、誰にとっても非常に素晴らしいTRPGコンテンツを作成するための自由(あるいはクリエイティブ・コモンズ以上の)を与えるのと同時に、ゲームがこれまで以上に包摂的で親しみやすく在り続けるための道具を提供することです。

さて、実際のドキュメントは以下の通りです。

私たちは皆さんの考えを読むことを熱望しています。私たちのチームはすべてのプレイテストのフィードバックを繁栄して行動するためにわかりやすい方法でまとめる素晴らしい仕事をしてくれます。

新しいSRD 5.1のイントロダクション、OGL 1.2およびオンセのポリシーを読んだ後は……

  1. 文書をレビューしたフィードバックを私たちのアンケートにお送りください、アンケートは明日公開されます(この記事にリンクを追加します)。
  2. アンケートは2月3日まで行なわれます。
  3. 2月17日までに再度文書を公開します。私たちは皆さんから聞いたことと、結果としてのOGL文書の更新を共有します。
  4. このプロセスは必要な限り繰り返されます。適切な結果が得られるまで、フィードバックを繰り返します。

私はまずもって協力型ゲーマーなのでD&Dは生涯の趣味です。一緒にやっていきましょう。

カイル・ブリンク

ダンジョンズ&ドラゴンズ、エグゼクティブ・プロデューサー

というわけで、日本時間では20日未明にOGL 1.2のドラフトが出たので急ぎ訳しましたぁ。詳細を読むのはこれからですぅ。

SRD 5.1でクリエテイティブ・コモンズ・ライセンスになっているのは56~104ページ(1レベル以降の成長、言語、背景、装備、能力値、セーヴィング・スロー、時間、移動、環境、休憩、冒険の合間、戦闘、呪文発動)、 254~260ページ(モンスターの凡例)、358~359ページ(状態)関係なので、クラス名とか呪文名使ったらOGLに触れるかんなという建て付けですぅ。